剣道人口増やしたいロゴ
なんでも掲示板のトップページ > 過去ログ > スレッド閲覧

ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審
日時: 2010/10/18 21:54:29
名前: 凛美優

皆さま。お元気でしょうか。

過日、私の所属連盟で初段から三段までの昇段審査があり、その事務局等運営係として参加しました。

私の所属連盟では、初段から三段が市区レベル、4・5段が都道府県レベルとして区分けしており、6段以上はもちろん全国レベルでの審査となります。

私も運営に携わっていたので、ほぼ全員の受審者の実技立会いを拝見しました。正直、私の少年時代と比べると、不完全さが目立ち全般的に技術面が落ちた感じがしました。それは専ら剣道指導者の責任で、きちんとした剣道指導が全般的に行われず、厳しい環境になっているんだなぁって思いました。

審査基準は、ハッキリ言って相当甘かったと思います。この人は初段、この人は二段、そしてああっこれは三段っていう感じの受審者は相当少なかったと思いますが、合格率はだいぶ高かったです。

その受審者の中に一人だけ上段の受審者がいました。三段の受審ですので、現在二段ということになります。私は、率直に違和感を感じたのですが、とある別の連盟の理事がその会場に来ていて、『三段以下の受審で上段を許容するのは、いかがなものか。』と照会している場面に遭遇しました。私も同感だったのですが、剣道連盟の審査規則では、特に制限をしていないそうで、初段どころか級の審査でも、剣道の構えのスタイルに制限は一切ないとのことでした。

私の個人的な理解では、現代剣道の基本は、一刀流をベースにした中段正眼の構えによるもので、その他の5つの構えは、『守・破・離』の『破』以上のレベル、つまり中段による理合を修得した上での応用技法と思っています。なので、試合ならば打突されれば、その結果だけの判定ですが、審査である限り本質的な技量を見られるべきで、三段以下の剣道技術途上の方には、まず中段による剣道の基本的な技術を審査するべきと思うのです。

上段は上段の基本、中段には中段の基本があるとして、中段と上段は別々の剣道というものであるならば、逆に中段同士、上段同士で審査するべきです。中段の理合の上に上段などの別の構えありとするならば、やはり基本的な水準の審査では中段によることが望ましいと考えます。

規定にないとするならば、初段から三段の受審者の構えも、脇構えでも下段でも八相の構えでも、剣道形にあるのだから諒となってしまいます。規則やルールの問題ならば、片手構えや左右逆の持ち手や足構え、無構えでもいいということになります。身体的な事情でやむを得ない場合は仕方ありませんが、そうでない場合は、三段以下や級の審査では中段を原則とした方がいいのではないかと思うのですが、皆さまはどう思われますか。皆さまの連盟ではどうでしょうか。

4段以上は、もう高段者ですから、どんなスタイルでもいいと思いますが、もし、剣道の理合がまだ十分に理解されていない初段とか級の審査で、二刀とか下段や八相で受審してきたら、どう審査するのでしょう。規則をベースにまず把握する外国人の剣士も、初めから二刀や上段や下段で取り組む方もおられます。それを拙速には否定しませんが、中段の剣道技量をまずは初心者は学ぶべきだと思うのですが。

ちなみに、警視庁の某先生は上段の全日本選手権者でしたが、中段で8段を受審され取得されました。一方で大阪府警の某先生も上段の全日本レベルの超有名な選手でしたが、上段で8段を受審され取得されました。いろいろなあり方や考え方がありますが、3段以下の受審では、やはり剣道の基本の審査とするので、身体的な事情がない限り、中段による審査が望ましいのではないかと思うのですが…。

もしよければ、皆さまのお考えをお聞かせください。ちなみに、その上段による三段受審者は合格した模様です。

Page: 1 |

Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審 ( No.1 )
日時: 2010/10/19 01:01:07
名前: kenoken< >

凛美優先生、

昇段審査運営係りお疲れ様でした。

その方はなぜ上段で受験したんでしょうね。中段では自信が無かったんでしょうか?もしそうであれば、ちょっと問題ありかと思います。また立会いの相手のお二人の結果はどうだったんでしょうか?三段だと上段との立会いはまだ不慣れかもしれませんよね。

審査は自分のいいところだけを見せるのではなく、相手も一緒に合格しましょう、と言う気持ちで望みなさい、とある先生に教えて頂きました。そのとおりだなと思いました。「お互いにいいところを披露して、一緒に合格しましょう。」と言う考えがあれば、上段での受験は無いのかな?という気がします。

Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審 ( No.2 )
日時: 2010/10/19 23:04:41
名前: 手拭王子

はじめまして、興味ある話題なので参加させて下さい。
僕の知り合いで、高校から剣道をはじめ、ほぼ最初から上段の子がいます。
段位は三段ですし試合でも上段なら結構勝ちますが、中段なら初段レベルだと思います。急造で勝てる上段を作る必要に迫られ、稽古もほぼ上段でした。セオリーどうり中段でビッチリ基礎を積んだ子ばかりでなく、上段としては十分クリアしているけど…なんて子もいると思います。
どんな構えでもOKという現行制度には問題あると思いますし、中学生の上段や高校生の二刀での審査は現実ないと思いますが、一般にいる上段や二刀はいいんじゃないかと思いますが…でないと彼には受審資格がない事になります。
相手に云々は現行制度上の不備ですし、受審側を責めることはできません。
逆に審査する側は上段の剣道を見て中段での実力を推し量ることはできるのでしょうか?という点にも興味があります。
ちなみに僕は前出の彼の上段を見て、とても彼の中段がそんなに下手だとは思えません。
Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審 ( No.3 )
日時: 2010/10/19 22:49:17
名前: kenoken< >

>「お互いにいいところを披露して、一緒に合格しましょう。」と言う考えがあれば、上段での受験は無いのかな?という気がします。


と書いたのですが、よく考えてみれば上段であれ、相手と一緒に合格しようという気持ちにはなれる事はあるな、と思いました。でもはやりこれは4段以上の中級レベル以上の場合で、三段くらいまではお互い中段が望ましいと思います。

Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審 ( No.4 )
日時: 2010/10/20 13:10:12
名前: デカ剣士のパパ

皆さま、
久しぶりの書き込みとなります。自分よりデカイ息子剣士が引退してしまって、稽古量が減って久しい「デカ剣士のパパ」です。

結論から申しますと、「手拭王子」さんの書かれた、
「一般にいる上段や二刀はいいんじゃないか」
に賛成意見です。剣の理合を正しく学ぶ(あるいは学ばせる)ために、正眼中段は最良で最短経路と思いますが、学ぶ道はひとつでは無いと思うからです。
また「なぎなた」や仗術とは別で、上段や二刀も剣道の範囲内であり、正眼中段(自分もこれしか取りません)が相手をする上で有利不利は無いと教わりました。(小中学生への対応は何か考えるべきですが、昼休みが終わってしまったので割愛します。)

少し前に千葉県連で四段を受信した際、二刀と当たった中段受審者同士で、もう一度実技審査をさせていました。その4人グループでは、二刀受審者は中段2人と、中段受審者は、中段2人、二刀1人とで実技を行ったわけです。この対応で「二刀」に不慣れなために落ちる中段受審者を救っているようです。
凛美優先生のおっしゃる「中段の剣道技量をまずは初心者は学ぶべき」はもっともと私も思うのですが、手足の障害等で中段では著しく不利な方もいらっしゃると思います。受審上の公平ささえ保てれば、規制は不要と感じました。
Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の ( No.5 )
日時: 2010/10/24 08:12:07
名前: とらのすけ< >

おはようございます。

御無沙汰をしております。


私の高校生時代は上段でした。

その時に受審した構えは中段でした。

これは当日の指導者の方からの指示でそうしたのですが、当日の私は中段より上段での構えの方が楽でした。

ですから『上段でやりたい』と思いながら、中段で受審した時を思い出しました。

精神的な面を重視するのであれば、上段でも良いのではないかと思います。

しかし構え・足裁き・振りetcを含めて考える場合、やはり中段の方が良いのではないかと思います。


かといって、上段であった私自身は多少『頑張れ上段』と思いたい気持ちもあるのですが。
(^^)v
Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審 ( No.6 )
日時: 2010/10/24 11:56:22
名前: わちゃ〜

凛美優先生、こんにちは。
三段の受審で上段とは猪口才なと正直思ってしまいました。

審査規則で制限をしている、していないとうよりそのような場面でしっかりと「よししっかり審査してやろう」と「三段の受審で上段」を審査出来る方々はその場におられるのでしょうか?

連盟としては基本、制限はしていませんが、それを逆に「当審査では中段でお願いします」と審査委員長からの制限もしてはいけないともあるのでしょうか?

>不完全さが目立ち全般的に技術面が落ちた感じ<
>きちんとした剣道指導が全般的に行われず<
といった状況が現に地域的状況として見えるのであるならば臨機応変な判断もあってよいものと考えます。
Re: ご意見をお聞かせください;初〜三段の昇段審査における上段による受審 ( No.7 )
日時: 2010/10/26 22:01:52
名前: 凛美優

皆さま。遅くなりまして申し訳ありません。色々、お聞かせ頂き、本当にありがとうございます。

その後も、当連盟でこの問題は、継続的に議論されているようです。今後、初段や二段の受審にも上段や二刀や下段や脇構えや八相などで受審してきたら、どう判断するか…。

試合と審査は、判定の着眼点が全く違うので、問題意識を強く持っています。

中段以外の構えは、中段の構えの理合とは全く別の理合によって成り立つものとの位置づけならば、誰しもいきなり上段等の非中段の剣士としてお稽古に入れます。しかし、すべての基礎は中段一刀にあり、その延長線上に分岐した非中段の構えの応用があるとするなら、どの人も中段を初めに学ぶことになろうかと思います。

いろいろな考えがあっていいと思います。多様性のほか、ある程度の理論性が求められる時代ですので、どの構えで剣の道を歩もうとも、その構えに各々の求道者としての理念等がないといけないと思います。

3段以下は、市区レベルで審査出来ますから、独自運営ルールを構築しては、と提言もあったようですが、連盟の上層部は、明確な判断を出し切れていないようです。当面は、しっかりとした申し合わせ等なく、運営される公算が強いです。

ただ我々剣道人として、決して忘れてはならないのは、当ったとか当らなかったとか、どっちが先で早くどっちが後で遅いとか、そういう外観的で物理的なものに限定した打突技の判断ではなく、剣道の理合に適った打突技の判断が重要だということです。外観的には、丸い筒状で棒状の竹刀でお稽古しますが、あくまで刀として扱う、という暗黙の前提が剣道にはありますから、日本刀により体現出来ない技は、剣道実技で体現出来たとしても、それは拙速には認められないものと思います。

更に皆さまの道場の先生や師匠のお言葉があれば、都度、お時間ある時にこちらで教えて頂ければ大変幸いです。よろしくお願いいたします。

Page: 1 |