Re: すり足と送り足 ( No.1 ) |
- 日時: 2011/06/04 22:36:56
- 名前: だみ声<
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- 剣道用語解説書「心と技の道標」(石渡 康二 著)(発行元:ふくだ企画)によりますと、
送り足=摺り足 とありました。 解説として、一足一刀の間合いからすぐに打てるように、常に構えに戻るようにする足さ ばきです。 進む方向の足を先に出し、もう一方の足を引きつけます。 前後、左右、ななめに動く事を稽古します。 右後ろは右足から、左前は左足から出ます。
僕の発想を付け加えるなら、「送り足」の基本は、右足前で、左足は右足を追い越さないで 行なう前進運動、同じ状態で右足が左足を追い越さない後退運動。 「すり足」とは、歩み足も含めて上記前進後退運動の時、つま先を床すれすれ状態、又は 床から空間を作らず、前進後退左右移動する運足方法。
ついでに蛇足になりますが: 歩み足:交互に足を前に出して歩く、足さばきです。相手との距離をつめる時や、「送り足」 より早く後ろに進む場合に使います。 開き足:相手の打突に応じたり、かわすとき、相手に正対しながら左右に動く事です。 「余し」「抜き」などの時の足さばきです。 継ぎ足=隠し足=盗み足=忍び足: 前後の歩幅が大きい時や、遠い間合い、打ち出す勢いを溜めるとき、相手との間 を盗むときに、左足を右足に引き付ける足さばきです。 飛び込み足=踏み込み足: 打突の際の、左足で床を踏みしめ、右足を大きく踏み出し、左足を右足に素早く 引き付け、勢いを止めないで滑らかに送り足をする、と言う一連の足さばきです。 左上段の場合は、左足が前。 気剣体の一致した有効打突のためには必須の足さ ばき。 踏み切ると同時に腰(身体の重心部)を水平に、右足が「低く遠く」移 動する事が大切です。 左足が跳ね上がる「跳ね足」、左足を引きずる「ずり足」、両足同時に飛ぶ「飛び 足」、などの「技癖」は、気剣体の一致した冴えある打突が出来ません。 含み足: 相手に悟られないように、足の指で床を掴むように、足裏全体をほんの少しずつ 前に動かして、前に進む足の使い方です。 以上、上記著書の受け売りです。
>大きな切り返しの左右面のときの足裁きは、すり足でしょうか?それとも送り足なのでしょうか?: この著書の表現では、言葉の違いだけと言う事のようです。 >上下に飛んでいるような場合: そうですねえ、そう言う切り返しも見かけますし、結構力強い切り返しになってい ますね。 結構前後にも動いていますから「前後同時跳躍切り返し」とでも言えば イメージできそうです。 この切り返しの場合、打突タイミングは、両足の「着地」 と同時になっていると思います。
別途「跳躍切り返し」と言うのもあって、前後移動なしでその場で跳躍しながらや る切り返しです。 特徴は身体が跳躍の頂点にある時、打突が終了します。 当然 着地した時振りかぶっている事になります。 これをやるには準備の言葉が必要で、「跳躍切り返し!」「構えろっ」「間合いに入れ!」 「振りかぶれ!」「はじめっ!!」でリズムが取れます。
さあ上記の日本語を上手に「英訳」して、大勢で稽古にお励みください。 「前後同時跳躍切り返し」=(For and back,same time KIRIKAESHI with hopping. )? お粗末英語…。
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Re: すり足と送り足 ( No.2 ) |
- 日時: 2011/06/05 23:36:07
- 名前: kenoken
- だみ声先生、
回答ありがとうございます。
すり足で進む歩み足もあるので、送り足はすり足に含まれるという感じでしょうか。わかりました。
うわ〜、これを英語にするのはちょっと大変です。
>別途「跳躍切り返し」と言うのもあって、前後移動なしでその場で跳躍しながらやる切り返しです。特徴は身体が跳躍の頂点にある時、打突が終了します。当然着地した時振りかぶっている事になります。
跳躍切り返しは、イメージ的には着地したときに打突が終了すると思っていましたが、逆なんですね。結構難しそうです。
ありがとうございました。 また、宜しくお願いいたします。
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Re: すり足と送り足 ( No.3 ) |
- 日時: 2011/06/06 00:14:18
- 名前: だみ声<
>
- kenokenさん
>跳躍切り返しは、イメージ的には着地したときに打突が終了すると思っていましたが、逆なんですね。結構難しそうです。
「両方ある」と解釈していただく方が、柔軟で、広視野で、説得性もあると思います。
相変わらず「研究熱心」ですねえ。 と言うかアメリカで尋ねられるから、研究せざるを得ない?
でも収穫も大きいですね。
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Re: すり足と送り足 ( No.4 ) |
- 日時: 2011/06/06 10:34:26
- 名前: kenoken
- だみ声先生、
勉強熱心だなんてとんでもないです。 でも、聞かれるので、そのことについて調べる→結局は自分のためにもなる。という事なんですが、聞かれる前に勉強しておけるようにがんばりたいと思います。
ありがとうございました。
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