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最近の悩み事
日時: 2012/12/03 22:42:46
名前: さと子

はじめまして、さと子と申します。長文失礼します。

実はここ二年程、剣道の事で悩んでいます。剣道の先生に面と向かって相談する勇気が持てず、こちらに書き込ませて頂きました。皆様はどう思われるでしょうか?

私は小学校六年生の時に剣道を始めました。始めたばかりの時には、先生にも、恥ずかしながら「筋がいいから頑張りなさい」とおっしゃって頂き、稽古に行くのがとても楽しみでした。

しかし、私は元々運動が苦手で体育の成績も悪く、どちらかというと一人で図書館で本を読んでいるようなタイプだった為、体力や技術の面で追い付けなくなってゆき、幼稚園や低学年から始めた年下の子達にもなかなか勝てず、段々剣道の世界になじめなくなり、中学生の頃には、何かと理由をつけて部活を休むようになりました。

顧問として、とても立派な先生が来て下さいましたが、結局成績を上げることが出来ず、家族も皆文化系だったため、厳しい稽古をして帰っても「時代遅れの考え方をしている先生が悪い」と、剣道に否定的でした。

高校も剣道部に入り、今度こそは強くなりたいと思い、朝、授業が始まる前に道場に行って、走り込みや素振りをしました。時々先生が打ち込みの稽古に付き合って下さることもありました。
しかし残念ながら試合はおろか、合同稽古に来ていた中学生にすら負けてしまう始末で、全く自信がなくなり、むしろコンプレックスを感じるようになりました。

大学にも剣道部がありましたが、皆さんスポーツ推薦の方ばかりで、尻込みしてしまい、近くの町道場で細々と稽古をさせて頂きました。

三年前に就職しましたが、なかなか自由がきかない為、剣道から離れました。最初のうちは長年の重みから解放されたような、すがすがしいような気持ちでしたが、二年目以降、何だか自分が自分じゃないような、心に穴があいたような不思議な気持ちになり、いい思い出はあまりなくても、私は剣道とずっと一緒にいたんだなと、しみじみ感じました。

近くの書店で「剣道日本」や「剣道時代」を手に取っては、あんなに居心地が悪いと感じていたのに、その世界の外にいる自分が空しく感じるようになりました。

それからずっと悩み続けています。
「細々とでもいいからゆったりと、また剣道をはじめようか」という自分、「またあの世界に戻るのか!?」と思うと憂鬱な自分。
年甲斐もなく「誰よりも強くなりたい!剣道が好き」という六年生の時のままの自分。
「強くなれるわけないのは、この10年やってみて分かったはず、いい加減大人になれ」
「これ以上ダラダラ続けるくらいならきっぱりやめて、得意な事に力を注げばいい」
と、否定的な自分が交代で現れては、頭がごちゃごちゃしてしまい、剣道を再開する事も、このままやめる事も出来ないまま、今に至っています。
皆様は、多分こんな小さな事でくよくよ悩む事はあまり無いかと存じますが、もしこんな経験がある方がいらっしゃいましたら、そんな時はどうなさったか、お教え頂ければ幸いに存じます。

また、自分ならこうする、取るに足らない悩みだ、等何でも結構です。ご意見頂ければと思います。よろしくお願いします。

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Re: 最近の悩み事 ( No.1 )
日時: 2012/11/29 16:48:05
名前: あすなろ

こんにちわ、はじめまして。

剣道を始めたのが、僕は社会人からなので
さと子さんみたいな、悩みはありませんですが…

しかし、剣道以外なら僕も、同じような過程の経験があります。
僕の場合は、幼少から学ぶピアノです。

上達しない事で悩んだり、周りにコンプレックスを感じたり、稽古を休んだり、でもまた頑張ってみようかなんて思ったり。

結局、好きだから、こんなに長ーい過程を辿っちゃったんだと最近は思います。だって、本当に嫌いならすぐに諦めて、手放しますよね。

さと子さんは、剣道お好きですよね?
文面を読んでたら分かります。

「好きだから、また始める」と言う、単純な理由ではいけないですか?

あの頃の世界に戻る事に憂鬱な自分がいるとか、書いていましたが…

そうですねー、もしまた剣道を始めましたら〜

先生に褒められて、稽古に行くのを楽しみにしていた小学六年生のさと子さんに戻るのかもしれませんね。

「初心に戻る」ってやつですね。

長々と書いてしまいました、申し訳ありません。
過去に無駄はありませんので、あまり憂鬱にならないで下さい。

それでは、失礼致します。











Re: 最近の悩み事 ( No.2 )
日時: 2012/11/29 22:08:24
名前: いもむし

さと子様

 こんばんは。

 剣道だけでなく、ずーっと続けていれば、誰でも多かれ少なかれ悩んだり、挫折感をあじわったりするものだと思います。

 さと子さんは、剣道が好きなのだと思います。ですから悩みながらも強くなる努力はしていたのではないですか?
 今は中断しているようですが、授業前に稽古したりしていましたね。
 その努力を継続していたことが強いということだと思います。

 僕は、今40歳中頃ですが、20年ぶりに剣道を再開しました。当然若かった時のように体は動きません。ですから再開当初はもう一度小学生、中学生と共に基本の稽古から始めまして、今でも継続中です。試合にもなかなか勝てません。
 でも、楽しいです。少しづつでも上達していることが実感できるからです。
 物事の考え方等も変わってきますしね。

 僕の先生は、42歳から剣道を始めて、現在60中盤ですが6段まで昇段しました。恐らく、たくさん悩んで、大変な努力をされたと思います。とても綺麗な剣道をします。

 剣道で試合に勝つことは大切です。ですがもう一つ大事なことに「人間形成」という大事な目的があります。
 さと子さんは、社会人ですので学生時代のように試合をすることはあまりないのではないかと思います。
 ですから、「人間形成」に重点をおかれ剣道を続けられたら如何でしょう。

 「人間形成」を目的に剣道をするには、正しい剣道(試合剣道とは違う)をしなければなりません。そして沢山負ける(打たれる)ことが必要だと思います。
 打たれて、打たれて、反省して、工夫してまた打たれての繰り返しで、少しづつ技術も上達して、人間形成もできてくると思います。そして基本をしっかり稽古して正しい真っ直ぐな剣道をしていると、人に勝てるようになります。

 その努力することの訓練を学生時代にしていたと考えてみて下さい。

 長くなりそうなのでこの辺にしておきます。剣道をやりたいと思ったらやるべきです。やらないで後悔するより、やって悩むほうが絶対に価値があると思います。

Re: 最近の悩み事 ( No.3 )
日時: 2012/11/30 01:52:34
名前: 凛美優

『さと子』様。はじめまして。

つい先程拝読しました。率直に申しまして、多くのことをお話しした方がよいと思いました。
が、すみません、私ちょっと今多忙なので、数日中に書き込みさせて頂きます。今しばらくお時間の猶予を頂ければと思います。よろしくお願いいたします。
一言だけ。剣道は『道』です。しかも自分自身の。他の人と比べて優劣なり良し悪しなりを示すものではありません。自分の歩む道には、自分なりの歩み方があります。それが正しいのか否か、妥当か否かは、最終的にはご自身で決めることであり、他の人が決めることではありません。剣道で、自分が対峙し見つめ合うのは常に自分自身。周囲の他の人ではありません。剣道は、お相手がいるからこそ自己の剣道修練ができます。そのお相手への敬愛と感謝の気持ちを常に持ちながら、自己の修練に臨むものです。お相手になって下さった方に、勝ったとか負けたとか、打ったとか打たれたとか、上手いとか下手とか、そういう見方や考え方ではありません。剣道に対する見方を根本的に変えた方が良いのではないかと思います。それもまた、最終的にはご自身の選択の問題です。見方を変えて剣の道に一度立ち入れば、きっとそこには同じような道を歩む多くの剣友が全国にたくさんおられると思います。あなたご自身の身代わりにはなれませんが、きっとその多くの剣友はあなたを支え、励まし、苦楽や感動を共有してくれると思います。
また後日。
Re: 最近の悩み事 ( No.4 )
日時: 2012/12/03 20:18:25
名前: さと子

あすなろ様。早速のコメント、ありがとうございました。単純に「好きだから」。簡単なようで、長らく忘れていた大切なことでした。あすなろ様の体験談をお伺いして、どうして嫌だ嫌だと思いながらもやめずにいたのか、自分の心ともう一度真剣に向き合ってみたいと思いました。本当にありがとうございました。 いもむし様。貴重な体験談を有り難うございます。20年ぶりに<span style="background-color:#FFFF00;">剣道</span>を再開されたとの事、とても尊敬します。考え方や人としての成長度合い等によって見えてくる<span style="background-color:#FFFF00;">剣道</span>が変わってくる、というのは、今まで考えたこともなかったので、そういう<span style="background-color:#FFFF00;">剣道</span>もあるのか!と考えさせられました。また、いもむし様の御師匠様のお話、深い感銘を受けました。年齢に関係なく、謙虚な姿勢で正しい<span style="background-color:#FFFF00;">剣道</span>を、一から根気強く、確実に自分のものにしてゆかれたという努力を続けられたというのは、勝ち負けを越えて、人として、本当に強くて立派な方だと感じました。そういう<span style="background-color:#FFFF00;">剣道</span>の世界がある、ということを教えて頂き、本当にありがとうございました。

凛美優様。お忙しい中、お時間をお取らせしてしまいまして恐れ入ります。是非最後まで拝見してからコメントをさせて頂きたく存じます。
わがままとは存じますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
Re: 最近の悩み事 ( No.5 )
日時: 2012/12/01 00:03:10
名前: いもむし

さと子様

 こんばんは。

 僕のつたない返信で何か感じていただければよかったです。

 42歳から始めた先生は、正直言って試合はあまり強くないです。ですがとても綺麗な剣道をするのです。恐らく自分に正直に、自分に嘘をつかないで、自分に勝つ努力してきたことが、剣風として現れているのだと思います。
 僕と稽古で試合をすると、たまに僕が勝ったりしますが、本当に勝ったとは思えませんからね。(僕の場合冥府魔道、邪剣なんでね。)

 さと子さんも学生時代に歯を食いしばってがんばってこられたのだから、土壌はできていると思いますよ。是非再開して自分に勝つ剣道を目指してもらいたいと思います。

 悩みとかあったらまたここに書き込めば、色々な方が相談にのってくれると思いますよ。

 ちなみに42歳から始めた先生は、心筋梗塞で数年前にバイパス手術も受けています。バイパス手術を受けた他の先生と、手術の術式の話で盛り上がっていたりします。稽古がきつくなってくると「うっ心臓が...」とか泣きごと言うときもありますが、誰も聞いちゃいません。  余談でした。

 
ありがとうございます。 ( No.6 )
日時: 2012/12/03 23:08:24
名前: さと子

いもむし様

重ねがさね本当にありがとうございます。
自分に正直な剣道、今まで考えた事がありませんでした。
私は、やはり剣道が好きなのだと思います。しかし、今まで「こうでなくてはならない」という外からの価値観に自分を無理にはめようとしていた為に、辛いと感じる事が多かったのかもしれません。
剣道が好きという気持ちを大事にしながら、自分はどんな剣道をしたいのか、目標を立てて、再開を前向きに考えてみます。

最後になりますが、いもむし様の御師匠様、やはりとても素敵な方ですね!ご自身の体とうまく付き合いながら稽古を続けられ、時にユーモアを交えながら、病気の事も楽しく話してしまう。そんな前向きな姿勢、見習わせて頂きたいと思いました。

本当にありがとうございました。
Re: 最近の悩み事 ( No.7 )
日時: 2012/12/05 01:03:54
名前: ママ

さと子様

ママと申します。女性でしたので、書き込みさせて頂きます。

大人の剣道、勝ち負けにこだわらない剣道を目指そうと先生方に言われながら、何とかしようと悪あがきをしながら剣道をしている者です。

私は、剣道から正直しばらく離れていたのに、まさか復活するとは思っていませんでした。楽しかった思い出あり、苦しかった思い出ありだったのですが、きっかけはひょんな事から。

意外と軽い気持ちでした。もちろん、好きだからと言うのは大きいです。

私も運動神経は鈍いかもしれません。剣道形なんて、いまだに大変で緊張すると一歩遅れたエアロビみたい(笑)「ああ、またやった」と自己嫌悪に陥り尚更次はとんでもない事なんてたびたび。要領が悪い分、人一倍陰で稽古する事としていますが、何せ学生と違い大人なんで日々に追われて昔のようにいかない。

ただ一つ、再開した時に決めた事は、日常生活に支障が起きない(起きているかも)ようにする事。そして、稽古をすることにより、逆に日々の生活に張りを持たせる事。

そしていつの間にか細々とやっているうちに、昇段したり、試合に入賞したりと言うお土産まであったりして。決して私は強くないと思いますよ。ただ、試合に出たり審査を受けたりするには、結果どうあれ精一杯やる。そして反省する。誰かのせいにもしないが、自分として次にやれる事だけの中から、どのようにチョイスするか考える。社会人ですと、剣道だけをしている訳にはいかないので、どうしてもあれもしたいこれもしたいと思っても無理があるので、出来る事を選択して行くしかない。

24時間稽古できる所があれば、そこの道場を選択したいのですが、好きな時に行けるなんて贅沢できません。ただ、自分の道場以外に稽古できる場所もいくつか見つけています。稽古できなかったら、時間を見つけてそういった所で出稽古で回数を維持したりします。これが、私にとってこっそり努力。
努力したと言う自分だけの満足でもあるのかな?

今は、女性剣士だけの会に参加したりして、色々な交流が持てたりです。凄い方もいらっしゃいますが、剣道以外にも別の多趣味な方もいらっしゃいますし、お孫さんがいらっしゃる方もいます。その方々も、途中色々な思いがあった事でしょう。

人生山あり谷ありで、剣道も山あり谷ありで良いと思います。
人目を気にする事なく、ですが剣道の先生のお話は物覚えが悪い私ですが必死にお聞きしています。先生と同じ生活はできないけれど、吸収できる所は吸収したらよい。

話変わりますが、女性は、30代、40代で育児をするため筋力低下を招きやすいそうです。そのため、年を取って大病を患った時、脂肪が大半の女性は体力低下を招いてしまうので、若い時から運動を継続して筋力低下を防いだ方が良いとお医者様に言われました。まだまだお若いようですから、そんな事関係ないでしょうけど(笑)
先日、私の母が手術をして「お腹に筋肉が全然ない」と先生がぼやいていらっしゃいました。ヘルニアや傷の治りが悪いと言った後遺症があるそうです。母は、それこそ運動音痴と申しますか、私が剣道をしている事も嫌っています。先生のおっしゃったように、色々な後遺症が出て、あれほど「ダイエットしたい」と言っていた母は、脂肪でしたから20`以上痩せてしまいました。心配はしますが、今更筋力をつけなさいと言っても、本人はそういう努力はまったくしないので無理です。

対する女性剣士、母と同年代やらもっと上、私よりは上ですが母よりもう少し下の方、姿勢もしっかり、足腰も強いようです。母を見ていますので、「御見それしました」です。病気は、気を付けていてもなるかもしれませんが、筋肉維持は努力次第です。アキレス断裂に、膝の手術、肩の手術、癌の手術、腰椎骨折などご経験なさっているのに、剣道を続けて来られたのです。そんな方々を私は本当に驚きますし、尊敬致します。

ずいぶんと先のお話をしましたが、さと子さんは、まだまだお若い。トップギアからちょっと落として、ゆっくりとした気持ちで考えてみませんか?継続は力なりと言いますが、本当にそうだと思います。途中投げ出したくなるような事もあると思いますが、その時もご自分を責める必要はない。「それでも剣道を続けている」と言う事はご自分にとって誇りです。

それから、心の持って行き方を自分で調整することは大事です。試合においてもそうかもしれませんが、そういう事より他人を気にすることなく「自分だから」と思い切る。自分に厳しくしながら、自分を時に許す。そうしないと、心が壊れてしまいます。私の場合、「笑ってごまかす」かな?

駄文ばかり書いてしまいましたが、何か少しでもお役に立てればと書き込みしてしまいました。ごめんなさいね。

失礼致します。
Re: 最近の悩み事 ( No.8 )
日時: 2012/12/09 22:33:11
名前: 凛美優

『さと子』様

大変遅くなりました。かなり寒くなってきました。お稽古の時には汗をかいて熱くなっているのですが、最後の礼をして解散すると一気に寒くなって、季節の変化を体感します。その後、いかがお過ごしでしょうか。

結論から申しますと、ご自身の悩みは、程度の大小を無視すれば、恐らく多くの剣道経験者が同様なものを持ったことがあるものだと思います。私もそうでした。

なので、私の意見は、悩まずに、今度は生涯剣道を目指す剣道人として、剣の道に踏む込むこと、ただし従前のあなたの剣道に関する考えや見方を改め、今後は、自己の修練を第一に、社会人としてそして剣道人としての礼法を追求し、常にお相手への敬愛と感謝を持ちながら、自らの反省と改善を反復して、自己の成長を目指すというお気持ちで、少しずつ一つずつ剣の道を歩むことをお勧めいたします。
まずはじめに、ご自身の心から尊敬し信頼できる剣の師匠を一生懸命に探してください。そして見つけたその師匠にひたすら付いて行って学んでください。大変厳しく辛い道ではありますが、少しずつご自身が強く、ぶれず、しっかりしたものになっていく様を、ご自身で体感することでしょう。是非、頑張って頂きたいですし、心折れそうになれば、自己の師匠に相談した上で、こちらのサイトや他の剣道の先生にご相談ください。

私は、あなたよりも約2倍弱の人生を歩む一剣道人です。6段に昇段するまで、つまり5段までの頃の私は、あなたと同様にとにかく相手に勝つことばかりを追い求めていました。特に3段を受審した時は、受かったのに連盟理事だった師匠に無理やり不合格にされ、納得いかずグレたりして、出稽古に行っても礼を尽くさなかったり、お相手を打ち込んでは満足するという馬鹿者で、若い頃はとにかく無茶苦茶なものでした。多くの先生から多くのことを言われてきましたが、中でも忘れられない教えがあります。ご参考までにご紹介します。

私が5段を受審しようとしていた頃だった記憶しています。ある先生が『君の剣道はよくない。』と言ってきたので、『何がですか』と聞いたところ、『君の剣道は殺気が強すぎる。でもそれも君には分からないだろう…。』と言われ、『殺気って何ですか』と聞くと、『攻めの強さと殺気を持つことは全く違う。言っても分からないだろうが、この先もし分かれば、君の剣道は伸びるし、分からなければそれまでの剣道だ。』と。何言ってるんだこのヒトはっ!と思って、『あっそうですか。失礼します。』って帰りました。

この教えの意味に何となく気が付いたのが6段の頃、そしてその意味が実践を伴って理解したのは7段になってからです。かなり時間がかかってしまいました。それに気が付くまでは、なんだっこのヒトはっ!って思う自分が常に正しいと思っていましたが、今や心底恥ずかしく、思い出す度に今でも悔やみます。私の恥を先に知って、それを踏み台に、今後の剣道人生をより豊かにして頂きたく思います。

『殺気』とは、一言で言えば『殺人剣』です。この『人』とは、他人ではなく、むしろ自分自身のことです。剣の道では、剣道修練はいかなる場合にも『活人剣』でなくてはなりません。つまり、君の剣道では、お相手はおろか自分自身も活きたものにはならない、ということを先生は言っていたのです。

また『攻め』と『殺気』。『攻め』とは無念無想のお相手の心を自己の気と剣と身体の動きによって動かすこと、つまり強靭なお相手の無念無想を打ち砕き、その心に驚きや迷いや恐れや惑い等を生じさせることです。『殺気』は単に自己の心の内を相手に完全に読まれた単純な心の有り様で、無念無想の心で構えたお相手には実は全く通じない無力なもの、と言うことです。つまり、殺気をもってバンバン来るのではなく、攻めをきちんと実践しなさいということを先生が言っていたのです。

さと子様の悩みにあるあの頃の剣道。相手を打ち負かすことが美徳であった剣道。負けた人は、誉められることもなく、ただ外れ落ちていくことしかないスポーツ的な剣道。それを私もやっていました。しかし私は、剣道の相手との対峙における勝ち負けの結果だけという単純なものではなく、自分自身の剣道のあり方、理合に適った技、礼法、剣道の取り組み姿勢と目的と意義について、見つめ直し今に至っています。見詰め直した後の私の剣道人生は、厳しいですけれども、大変やりがいがあり、何よりも自己の生き様の支えになっています。自分自身の仕事も含めた対人関係や、物事の見方や考え方にも、大きな変化を生み出しています。

剣道は『有効打突』を求め合う武道です。結果至上主義のスポーツではありません。また竹刀は、剣であり刀です。これからは、結果的に当たった『一本』を追求するのではなく、『有効打突』とは何か、自分に剣を向けて頂いたお相手に対して、どうすれば『有効打突』を体現し得るのか、その点をまずは考察しながら、剣道を再開すれば、よろしいのではないかと思います。

長くなりましたが、ご参考までに。またこのサイトでお会いしましょう。
Re: 最近の悩み事 ( No.9 )
日時: 2012/12/10 08:14:46
名前: なお< >

はじめまして、なおといいます。

私もこれから28年ぶりに剣道を再開しようとしています。

私の再開のきっかけは子供が剣道部に入った為、「防具を買って打たれ役でもしてやるか」というものでした。
最初に甲手だけ買ったのですが、その瞬間子供がやめてしまい、「それならいっそ自分が再開するか?」みたいな感じです。

今の私の剣道を再開する動機としては、「格好いい防具つけて、昔みたいなビシバシするんじゃなく、ま〜ったりと剣道やりたい」というものです。
もっと極端に言うと「格好いい防具つけたい」だけのような気もします。

このサイトもいつも拝見してまして、私の再開意欲をアップさせていただいてるんですが、思うに再開する動機っていうのはなんでもありで、どう剣道するかも好きに決めたらいいんじゃないかと思っています。

気楽に考えましょうよ。
私もこれから近くの道場でまーったりやれるところを探します。



追記:2012/12/10 文章がおかしかったので一部訂正しました。


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