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聞きたいことは沢山ありますが…
日時: 2015/11/25 23:19:36
名前: 蒼月

はじめまして。
小1から剣道を始めて今中学二年の蒼月です。
技はかけ小手が好きだったのですが、160近くある身長を生かして面にいけと常に言われている剣道部の副キャプです。

試合で面を打っていくとき、手元が上がり、相手に見えやすくなってしまいます。
しかも、思い切って飛んでいくことが出来ず、中途半端になってしまって、でばな技やかえし技を打たれてしまいます。
中でも胴が打たれやすく、体を開くなと何度も言われます。

言われている意味は分かるのですが、それをどう直せばいいのかわかりません。


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Re: 聞きたいことは沢山ありますが… ( No.1 )
日時: 2015/11/26 15:25:22
名前: だみ声< >

蒼月さん こんにちは
小学校からの経験者で、いま中学2年生で、剣道部の副キャプテンをやっているということは、順調に審査を受けて
いたとしたら、6年生で1級を取り、今初段ですね? 遅生まれだった場合、すでに二段も有り得ますが、教えてく
ださい。
と言うのもあなたのレベルが分からないとコメントもやりづらくなります。 まあ、二段を目指して頑張っていると
いうことで進めますね。

>技は「かけ小手」が好きだった
   「かけ小手」というのはどういう小手なの? 聞きなれない小手なので質問しました。 飛び込み小手かなと
勝手に想像しています。

身長のある子は、腕も長く、やはり面が有利ですので、160センチの身長なら指導者はとにかく「面」で勝利を目
指せというでしょう。
それでなくても「面」は、中心をしっかりキープしながら、豪快に打ち下ろす技ですから、いわゆる大技として評価
も高いのです。
さらに「面」は真剣勝負で考えると、一発で「致命傷」を与える技だから、確実な勝利という意味もあります。

では、どうやれば高い確率で「面」を決めて勝利できるのでしょう? 
>手元が上がり、
   面を打つためには、竹刀を上げねばなりませんから、手元も必ずあがります。 本当は竹刀だけが振りかぶり
状態になってくれれば、手元は上がらないですが、そんなこと不可能です。
   逆の言い方をすれば、面を打つためには必ず手元が上がり、その結果小手を打たれたり、胴を抜かれたりする
確率が高くなるのです。 でもこれは面を打つために伴う、避けられない「リスク」なのです。

では、この「リスクをゼロ」にする方法はないのか? リスクなしなら面が必ず当たるということですから、「勝負
あり」というわけです。 よく考えてください、リスクはゼロにならないまでも、ゼロに近づかせていけば、面が決
まる確率が高くなって来ることは理解できますね?

>相手に見えやすくなってしまいます。
   上がった手元は、相手には必ず見えます。 見えた相手は、出小手、抜き胴、返し胴で反撃してきます、相面
かもしれません。 
   反撃してきた相手は、上手く打てるのでしょうか? 相手にとって先に面を打たれておれば、こっちの勝ちで
すから、そういう結果になるような事をやればいいと思います。 実はっ…ここからが難しい……!!

「打突の好機」(初段審査の筆記試験問題にもあるかもしれません)とは? 思い出してください。
  1.起こり頭、掛かり口
  2.受け止めたところ
  3.技が尽きたところ
  4.相手が居着いたところ
  5.恐懼疑惑に陥ったところ
  6.退くところ、息を吸うところ、
などと言われています。 千葉周作は特に1、2、3が重要だと書き残しています。 詳しくは剣道解説書などで理
解してください。

「打突の好機」が分かれば八段になれるのですが、簡単ではありません。 実は、上に書いた1〜6は、相手がこの
状態になるのを待つのではなく、相手がこういう状態になるよう「追い込む」ことが重要なのです。
「追い込む作業」が「攻め」という二文字で語られるのですが、長くなるので省きます。
ただし、
>思い切って飛んでいくことが出来ず、中途半端になって
   ここで蒼月さんに欠けているのが、実は「攻め」なのです。 打突は、打ちに行って当たるものではなく、当
たる状態を構築してから(ここで既に勝っています)、勝利を証明するために打っておく(打って勝つのでは
ない、勝ってから打つのだっ)と言う事なのです。 難しいよねえ〜〜。

そこで蒼月さんの欠点を直す方法としては、僕からアドバイスするなら以下のようになります。
「思い切って飛んでいく稽古を繰り返しなさいっ!!」です。 もちろん目の前にいる指導者が一番正確なアドバイ
スをしているはずですから、その人の言うことはしっかり受け止めてください。

思い切って飛んでいくと、きっとたくさん打たれます。 試合でやることないですが、地稽古ではたくさん打たれな
がらノーブレーキで飛び込む稽古がいいはずです。 いつも止まることを前提にして飛び込むと、フルパワーではあ
りません。 ノーブレーキで突進しながら打ち込みましょう。 ノーブレーキで突っ込んでこられたら、相手は「怖
い」と思うはずで、それこそが「攻め」の第一歩なのです。
「怖い」と思った相手は、一瞬反応が遅れます。 その時こっちは、「打たれるリスク」が小さくなったはずで、勝
率が上がってくると思いますよ。

こういう効果が実感できるまで稽古を繰り返すしかないのが「修行」です。 そして「攻め」を表現できるようにな
ると、昇段審査合格も身近になるのです。 修行期間は決して短くないですが、続けることが大切です。
たくさん稽古して、たくさん工夫して、たくさん打たれて、たくさん前に出て、たくさん打ってください。

お勉強もたくさんやって、剣道と勉強の両輪を同じ大きさに育てて、友達も大勢作って、楽しい青春を直進してくだ
さい。 これが「文武両道」なのです。
Re: 聞きたいことは沢山ありますが… ( No.2 )
日時: 2015/11/26 16:04:00
名前: 蒼月

だみ声様

丁寧なアドバイスありがとうございます。
今私は初段を取っていて、二段を目指しているところです。


かけ小手は、私の近くにはやる人が多いんですが、『面に行くよ』と前に出る姿勢を相手にみせておいてから、面を避けようとしたりして上がった小手を狙って打つというものです。説明が下手なので分かりやすいかはわかりません。ごめんなさい


攻め、ですか……。

確かに、よく考えて思い返してみると、自分は間合いをただ単につめていって、打てる間合いになったら飛んでいく、と言うことしかしてなかった気がします。
自分が間合いをつめているのに、相手に一歩つめられたら自分が怖いと思って、間合いを切ってしまうことも多々ありました。
そうなったらもう相手のペースに巻き込まれ始め、自分から前に出る剣道が出来なくなっていました。

攻めって難しいんですね…。


これからの稽古では、指導者の先生に言われていることや、だみ声様がアドバイス下さった攻めも意識して取り組みたいと思いました。



P.S 面を打つとき、打とう!という意識が先走るからなのか、手元から上がり、手元がよく見える、と言うことでした。
言葉足らずですみません
Re: 聞きたいことは沢山ありますが… ( No.3 )
日時: 2015/11/27 03:16:25
名前: だみ声< >

今確か高校1年生で、「蒼天」というHNの女の子がいます。 あなたが「蒼月」で登場した時、若いのに上手な
名前の付け方だと感心しました。 そして二人共文章書くのが上手です。 国語の成績、かなりいいでしょ?

と言う余談は置いといて…
「かけ小手」の説明ありがとうございます。 一般的に言う「フェイント小手」だと理解しました。
そして、二段を目指しているということだから、真剣に稽古して一発合格を狙ってください。 「攻め」から繰り
出す「二段打ち」などが、姿勢よく、気勢よく、刃筋よく、力強く、残心を伴っておればきっと二重丸の合格で
す。 審査の前日、自分で袴にアイロンをかけておきましょう。(これ合格の秘訣です)

来年の中体連大会が、いよいよ3年生になった剣士の晴れ舞台ですね。 県大会出場を目指してたくさん稽古して
ください。 選手名簿に「蒼月 二段」と印刷してもらいましょう!

攻めを研究するのに、こんなことを試してみると面白いですよ。
部内戦か地稽古がいいと思いますが、立ち会う相手の男女を問わず、立ち合う時間のどれだけ「中段」の構えでお
れるか、その時相手はどんな反応をするのかを試すのです。 これ「攻め」を実感する内容なのです。
相手が打とうとして近づいて来ても、振りかぶっても、こっちはいっさい「中段」を変えない。 さらに相手が振
りかぶる瞬間、僅かに(5センチ程度)右、左の足で間を詰めるのです。 相手が振りかぶった時、こっちの竹刀
の先端は、相手の「突き垂れ」にピタリと照準が合うかどうかを確認しましょう。
ここで打ってくる相手は、「命知らず」あるいは「無謀」な打突をすることになります。 ここで、こっちはほん
の少し両腕を前に出すだけで「突き有り!」で一本です。 もちろん中学生に突きはないですから、腕は出さない
でいいですが、相手は「串刺し」の危険を感じて打ってこれないものです。
中段の構えが、攻めにも守りにも最も都合のいい構えだと言われる理由がよくわかると思います。

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