Re: 昇段審査の合否基準って ( No.1 ) |
- 日時: 2015/03/09 21:29:25
- 名前: だみ声<
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- さといも かあさん。 お久しぶりです。
見てない僕がとやかく書いても、納得はしにくいと思います。 見てない僕が想像を混じえて書くのは… 今回の審査で「試合」をしてしまってなかったでしょうか? よく言われるのが「試合と審査は違う」ですが、そ の意味するところを理解して稽古をする事、稽古も審査官が見て「合格」と感じる部分をうまく表現するよう工夫す る事が大切と考えます。(僕も大したことが出来ている訳じゃないのですが…)
大学生で、強豪校で全国大会団体戦に補欠とは言え、そこにお立ちになった選手が、卒業後15年でリバ剣、半年間 の稽古で、昇段審査に挑戦なさった時の動きは「試合」動作が色濃く出ていたのではないでしょうか? 以下の言葉は審査講習会で言われた内容です。 結論はたった一言「攻めて、溜めて、崩して、乗って、勝ってから 打て! そして油断のない残心だ!」でした。 この言葉を地元の稽古で七段先生に話したところ「年に1,2回そんな打ちが出来たと感じる事がある」との言葉が あり、「それが出来たら八段受かる」とおっしゃいました。 そして「いい表現だ」と言われました。
試合は一本打って、それに対して審判の旗が2本以上掲がって初めて「一本」ですが、残心動作が多少崩れていても、 あるいは打突姿勢が不自然でも、「良い所」を捉えていたら間違いなく「一本」だと思います。 そして打突に至る 前段階がない場合がありませんか? 審査では、せめて「攻め、崩し、打突、残心」のプロセスの表現が出来て欲 しい、と言うのが審査官の各段位における「合格基準」ではないでしょうか?
試合における打突は、パワーとスピードがあれば一本は取りやすいでしょうが、審査ではそこに「攻め・崩し」を感 じさせる前段階が欲しいと言われます、もちろん残心も含まれます。 ここが試合と審査は違うと言われる部分だろ うと僕は思います。 だからパワーとスピードだけで打突しても、審査ではいい評価をもらえないのだと思います。 極端な場合、当たっ てなくても、しっかりした攻め・崩し・残心動作が表現されておれば、「段位を認める動き」として評価を得られる のではないでしょうか?
>明らかに自分より出来てなかった人が合格 これも見てないから正確ではないですが、「審査」の目で見直せば、当ってなくても打突の「プロセス」を感 じさせていたのではないでしょうか?
>昇段審査で悔しい思いをしたとき、どう気持ちを切り替えましたか? 15年後にリバ剣して、5年後に受けた三段で一回落ちた時は、妻が見てくれておりました。 そばで見てい た高校生が「あのおっさん、時代劇のチャンバラしとる」と言うのを聞いたそうです。 二回目では「剣道ら しく」動くことを意識して受けて合格しました。 その3年後、四段でやはり一回落ちました。 「左手が弱い」と後から聞き、修正を心がけて二回目で合格さ せてもらいました。 相手の方とも双方が引き出して、うまく「合気」になれたと感じました。この方も合格 でした。 五段は7回目でようやく合格でした。 あいつが受かってなぜ俺が受からないのだっ?は「煩悩」なのだと悟 って稽古に励み「勢い」が表現できたかな?と感じた時が合格でした。 この時既に64歳でした。 そして 今「次」に取り組んでいます。
合格者がよく言う言葉に、「良い相手に巡りあった」があります。 そして「気持ち良く立ち会えた」と続きます。
>審査の基準がわからなくなりました。 今までは何が基準だと思っておられましたか? 段審査の不思議な点でもありますが、極めて曖昧模糊とし た要素を含んでいると思います。 多分自分が審査官になった時、目の前で立ち会う剣士が醸し出す「オーラ」 が、心地よく感じられた時「○」を付けるんじゃないでしょうか? 曖昧模糊としてますねえ。
剣の修行って、突き詰めれば、自分と如何に向き合って人生を楽しむか? という哲学的な要素も大きいのではない でしょうか?
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Re: 昇段審査の合否基準って ( No.2 ) |
- 日時: 2015/03/10 10:50:51
- 名前: さといも
- だみ声さん、おひさしぶりです。
丁寧なコメントありがとうございます。 「あいつが受かってなぜ俺が受からないのだっ?は「煩悩」なのだ」 の言葉が響きました。 私、合否発表を見たとき、思っちゃいました。あの人が受かってなんで私が落とされるん!?審査員はちゃんと公平に見てるん!?って。 以前稽古の時に七段の先生にも 「君は、試合に勝つ剣道がしたいのか、審査に通る稽古がしたいのか、どちらですか?」と言われました。 まだ、その意味をちゃんとわかってないのですね。 今回、落とされて良かったのかもと(良くはないですが・・・)少し反省しました。受かってたら、今のように、自分の剣道は何がだめなのか、足りないのか、こんなに真剣に考えなかったと思います。 余談ですが、一緒に始めた子供が、先日初試合に出て一勝しました。 子供が見て恥ずかしくないような剣道をしないと駄目ですね。 だみ声さんも、何度も挑戦して合格しているのを知り、私も再度挑戦しようと思う気持ちになりました。 ちなみに、やっぱり審査の立会の時は受けるのが何回目でも緊張しますか?
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Re: 昇段審査の合否基準って ( No.3 ) |
- 日時: 2015/03/11 04:37:52
- 名前: だみ声<
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- さといもさん 再びこんばんは。
>あいつが受かってなぜ俺が受からないのだっ これって剣道で言う「平常心」を失った時の感覚なのでしょうね。 まあ発表見たときは誰もが思うことでも あるはずです。
>受かってたら、今のように、自分の剣道は何がだめなのか、足りないのか、こんなに真剣に考えなかったと思います。 これも剣道用語で言えば、「打って反省、打たれて感謝」だと思います。 誰かの本にも「失敗から学ぶ」と 言うのがありましたが、失敗を恐れたり、失敗しないで進歩したい、という発想が進歩を鈍らせると思います。
かのノーベル賞の「青色発光ダイオード」の開発は、予想された組み合わせ数万件を実験している中で、実験装置が 故障したけれど、「ついでにやっとけ」的な異なった条件が大きなヒントになったと聞いております。 失敗が大きな発見になった歴史としては、「X線(レントゲン)」なんか壊れた装置を使ったから発見につながったし、 ペニシリンという抗生物質も、純粋培養に失敗してカビが入っていたことが発見につながったのです。
要は、失敗を失敗として処理するのではなく、「失敗の原因」をよく調べることが次の成功につながるし、科学の世界 では、その失敗を元とする成功は、本来狙ったものでないことも含まれます。
>だみ声さんも、何度も挑戦して合格しているのを知り、私も再度挑戦しようと思う気持ちになりました。 お互いに学ぶ者同志です。 向上心を持って稽古に励みましょう!!
>やっぱり審査の立会の時は受けるのが何回目でも緊張しますか? 普段と全く同じというのはないと思います。 緊張してなかったと断言できる人は、いないと思います。 お 相撲さんの立会の顔と、チャリティーなどで楽しんでいる時の顔は明らかに違いますから、審査や試合は緊張 するのが当たり前だと思います。 ただし、緊張している自分を認識できていることが重要なのではないでしょうか。 しっかり稽古を積んで、 自信もついて、朝の目覚めから集中できている時など、「良い一日」があり、「良い結果」が自然に訪れる… のかもしれません。 いやっ!! それはいい結果が訪れた後、思い返して感じることかもしれません。 「平常心」の奥の深さでしょうか?
恥ずかしながら、ここで思い出した過去ログがあるので、気が向いたら目を通してみてください。 「なんでも掲示板2」画面の「スレッド名」欄のすぐ上の欄外に「新規スレッド作成 | 掲示板内検索 | 過去ログ」 とあるのはお分かりですね? ここで「過去ログ」をクリックします。 出てきた画面を一番下までスクロールします。 一番下の欄外に1〜9までの番号があります。 この「5」をクリ ックすると過去ログの平成21年付近が見えます。 上から70行ぐらい下に「H21年土壇場の3年目」という僕 のスレッドがあります。 恥ずかしながら僕の経験談が見えますので…。
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