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現実社会とバーチャル世界の狭間(1)
日時: 2015/09/29 07:17:08
名前: だみ声 < >

以下の投稿は、想像の産物です。 いわゆるフィクションですので、そのつもりでご一読ください。

剣道を好む者、稽古に明け暮れ、社会人となり、多忙な勤務の合間を工夫して、さらに修行を積む剣士は多いと思い
ます。
そんな剣士たちが剣道サイトで経験談や、試合や審査の結果や、指導者のこと、稽古環境のことなどを投稿し、それ
を読む人と複数で意見交換しております。
当然意見交換には、異なる思いのぶつけ合いもあり、白熱した議論が展開されることもあります。 第三者として読
んでいるうちに自分の意見も投稿し、「鋭い指摘」も「異なった視点」も認識され、議論に結論はないまでも、それぞ
れの精神の「肥やし」になることは多いと思います。

こんな高尚な議論を交わした人々が「稽古会をやろう」ということとなり、世話役を買って出た人が中心となり、開
催日を選び、会場を予約し、稽古メニューを決め、参加者を募りました。 最初は議論に参加していた人のみとして
おりましたが、参加募集をしたところ、議論を読んだ人たちからも参加希望があり、予想以上の人数となって盛大な
稽古会が実現しました。

稽古前後に交わされた内容は、「やっぱ会って話すと、相手に対する理解度が増長され、親近感が増した。」などが多
く、「2回目もやりたいね」となって毎年継続する稽古会になるケースもあります。(「電脳稽古会」などと呼ばれてい
ますね)
開催に至る経緯が、こういう議論をした人々による場合、「文字だけ」の世界で画面の向こう側だった人と、直接会う
という新鮮さはいかばかりでしょう?

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Re: 現実社会とバーチャル世界の狭間(2) ( No.1 )
日時: 2015/09/29 07:18:02
名前: だみ声< >

では、状況を変えて…
あるテーマで行われた議論が、いつしか横道にそれてしまい、テーマそっちのけで参加者全員が、表現や言葉尻の枝
葉の部分で「文字戦争」をやらかしました。 それこそガキの喧嘩で使われる低俗な言葉の応酬でした。 アホ、馬
鹿、マヌケ、おたんこなす、ボケ、低脳、などなどです。 しかも一向に収まりません。
書き込んでいる本人たちも心が殺伐となり、稽古場に行っても気持ちが落ち着かず、気持ちのいい稽古ができません。

そんな中、ある投稿者が「顔の見える議論」を呼びかけました。 普通なら誰もが「行くもんかっ」で終わっちゃう
のですが、最も激しく罵り合っていた5人が「行くっ」という事になりました。 これはたまたま5人ともさほど距
離的に離れてなかったからでもありました。 当然防具も持参してのものです。 議論の後稽古もやろうという趣向
です。
参加者5人の思いは測りしれませんが、いずれも文字で傷ついた心を持っているはずです。 したがって「あいつを
打ちのめしてやろう!」(実力を示してやろう)の意気込み?がそれぞれにあると思います。 何しろ以前から多少実
力を知られた「俺」なのだから、生意気なこと書きやがったあいつだけは「許さんっ」と言う気持ちです。

会ってみて最初に気づくのが、垂れネームだけでは「アイツがドイツか分からん」です。 主催者にHNの公開を要
求します。 にわか作りの(ガムテープ貼ってマジックでHNを記入した)ネームプレートが用意されました。
そして「憎っくきあいつ」を確認します。 思っていたより華奢な体格、温和な顔立ち、もとより段位などわかりま
せん。 こっちは顔を引きつらせ、闘争心満載でいるから、他の4人だってムードは感じ取ります。 しかし大なり
小なり5人ともそういう心理もあって集まったのですから、普通の稽古場の雰囲気ではありません。
第一集まった時から「議論」の雰囲気は皆無で、「稽古(戦いの方が場に合っている)」の気持ちでいっぱいなのです。

開催者もそれを察して「議論は稽古の後」とメニューを変更しました。 稽古時間はたっぷり2時間あります。
全部で5人ですから、総当りとすると、一人と30分「稽古」し続ける計算です。 しかも初対面、さらに少なくと
も好感度は低い… いやっ嫌悪感満載?!  幸いなことに1人は、30分の「待ち」が入って、他の2組の稽古を
観戦できます。

2時間後、どんなことが想像されるでしょう?  実力の一番強かった一人が、他の4人を「制圧」して勝利宣言す
るのでしょうか?
そんなことした途端に、4人に襲われてあえなく…

僕が想像するに、5人が集まって、お互いの顔を見た時、みんなの気持ちはすでに90%「平常」となり、自分が書
いた内容に恥ずかしさを覚え、「ついカッとなってあらぬ事を書いてしまいました」「自分でもよくあんなこと書いた
ものだと反省しております」となるんじゃないでしょうか?
何しろそれぞれが手を伸ばして、胸ぐら掴むならすぐ可能なところに当事者がいるのですから「画面を見ている」の
とは全く異なっています。 そしてこれが「現実」なのです。

画面の中は、一言で言えば「バーチャル世界」です。 現実ではないのですが、我々は得てしてその境界を見失いが
ちです。
そして手が伸ばせない代わりに画面から手が出てくることもないので、普段やらないことをやってしまうのです。
バーチャル世界は「身の安全」が担保されていますから、つい行き過ぎた書き込みをしてしまうのです。 人間の「性
(さが)」とも言えるのです。

このあと5人とも、お互いの気持ちを吐露しつつ、和気藹々と「飲み会」へと進むのではないかと想像するのですが、
いかがでしょう?

僕からはこれ以上のことは書かないでおきます。 子供の頃はネット社会など想像もできず、野山を駆けまわって少
年期を過ごしました。
ネットで文字だけの世界に出会い、これは一太郎やワードを使うけれど、勤務における文書は、ほとんどが人間の手
を介して読まれますし、周囲のチェックが厳しく存在します。 一方バーチャル世界の文章は「ひとり歩き」が基本、
という大きな違いがあるのです。
特にネットで個人で書いた文章は、全世界に制限なく「ひとり歩き」します。 言論と表現の自由が保証されるこの
社会で、だからこそ「書き方」「言葉選び」はお互い慎重に行きたいものです。

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