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剣道だけが上位?
日時: 2009/11/30 22:49:38
名前: だみ声 < >

先日の土曜日、隣町の高校で、剣道の合同稽古がありました。
複数の中学生剣道部員を集め、この高校の先生が高校剣道部員を元立ちにした稽古会を開
いてます。(年8回ぐらい)
主旨は高校生との稽古を通じて、高校でも剣道を続ける気になってもらうことと、いい選
手を発掘することなのですが、公立高校なので、ここの先生は、めぼしい子に「勉強して
この高校においで」と口説いてます。(何しろ地元の有名進学校「文武両道」が売り)

それはさておき、親しい僕ら地方の指導者にも声がかかります。早い話が「お手伝い」で
す。 最後の1時間、若い中学高校生と目いっぱい稽古できますので、喜んで参加させて
もらってます。

終わって防具を片づけていると、高校生が「片付けます」と言って、防具を片づけ、袴を
畳んでくれるのです。 修行のつもりでこれをやるように言いつけてあるから、「やらせて
ほしい」と先の顧問先生に言われてるので、恥ずかしながら「じゃあ頼むね」といってや
ってもらうのですが、なんとも恥ずかしい。

何度も訪れる高校だからみんな顔見知りです。 来るたびに強くなってます。
でも彼らは僕らが「強い」と思ってるんですよねえ。 確かに稽古の時は、こっちも真剣
ですし、負けじとばかり打ちあうわけですが、何といっても彼らは「若い」。スピードとパ
ワーは若さみなぎってるわけです。

そこで、袴を畳んでもらいながら、こんな話をしました。
僕:君と僕、どっちが強い?
彼:先生です。
僕:どうして?
彼:段が上だし、やっぱり打たれるし。
僕:そりゃ何回かは打つけれど、君の打った方がたくさん当たってるんじゃないの?
彼:あれは打たせてもらってるから…。
僕:実は早すぎてよけられないから、打たせることで疲れないようにしてるんだよ。
彼:???
僕:君たち若い人と何人も稽古するには、同じように疲れると体が持たないからね。
ぼく:それに打たせて、打つ感触をつかませるのも大事だから…。
彼:だからやっぱり強いのでは?
僕:今君と僕が相撲したらどっちが強い?縄跳びはどっちが多く飛べる? 腕相撲では?
   100メートル何秒で走る?僕らは途中で走れなくなるよ。等など…
彼:たぶん全部僕です。
僕:そうだろ? 剣道だけ僕が強いというのは、変だよ。
彼:でも、やっぱりぃー。
僕:稽古だから、打って打たせて、攻めて、崩して、特に勝負してるわけじゃないけれど、
  もし君と試合したら、案外君が勝つよ。

まあこんな会話しながら、畳んでもらったのですが、かなりな部分僕の本音です。還暦過
ぎたぼんくら剣士に負ける高校生はそういない、と思ってます。 
だのに先生と言って、敬ってもらえるのなら、そう言ってもらうにふさわしい「何か」を
持ってなければそれこそ「恥」です。

いったい僕は「先生」と呼ばれる何を持っているのでしょう? 僕の背中を観て稽古に励
んでいる子が何人かいるのでしょうか? 
そんな子達に少なくとも、親しみこめて「先生」と呼んでもらえることを喜びたいです。

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Re: 剣道だけが上位? ( No.1 )
日時: 2009/12/04 12:43:16
名前: 風斗 碧
URL: http://spoma.jp/

だみ声先生

 先日は私の拙作をお買い上げくださいまして、有難うございました。

 さて過日、剣聖・持田盛二の剣道動画を見ました。
範士は全く頭が動かない。
相手は血気盛んな方のようで何度も打ち込みに行くのですが、
背筋がすっと伸び、全く姿勢が崩れないのです。
私はその剣道を美しいと思いました。

 絵本の読み聞かせをしておりますと、
講習会では技術向上のポイントを沢山教わります。
本を持った手首を動かさない、リズミカルに、感情を込めないで読む、等など。
でも、どんなに上手くなっても 「年齢にだけは勝てない」 と言われます。
歳を重ね、生き抜いてきた人間の持つ声はどんな技術にも勝る、と言うのです。
それが人間の持つ「味」であり、子供達に伝えるべきモノだ、と教わります。
私たちはその「味」がにじみ出る声になるよう努力するのです。

 秋の大きな大会で、立派な地位の方がしている試合を見ました。
私には、子供達に真似て貰いたい、
美しい剣道を目指しているようには見えませんでした。

 試合に勝つ、強いことが大事なのではない、とだみ声先生ご自身で
おっしゃっておられるじゃありませんか。
「味」 や 「美しさ」 はそれを目指す者に宿ります。
少なくともここで多くの方に声をかけられ、励ましておられる先生には
その 「何か」 をお持ちだと思いますよ。
私も先生の書き込みに励まされている1人です。

 持田範士の動画、その当時75歳だそうです。
Re: 剣道だけが上位? ( No.2 )
日時: 2009/12/04 15:43:50
名前: だみ声< >

風斗碧さん
コメントしにくいスレにお書き頂き、有り難うございます。
剣聖持田先生のお話まことにその通りと思います。  僕の上司だった方も若かりし頃、
80才を迎えた高野佐三郎先生に20人のモサ連で、稽古お願いしたそうです。
魂胆は80才1人に若者20人では、いかに先生でも「持つまい」と意気込んだそうです。

結果はことごとく返り討ちにあって、高野先生「まだ行けそう」との事だったという話を
聞きました。

ぼくもどこかで書きましたが、熟達された方には体力とは別に「空間支配力」のようなオ
ーラがあって、若い人はそのオーラの故に翻弄される事が起きるのだと思います。

僕にそんなことが出来てる訳無いから、先の話題となった訳です。事実「打たれた」とシ
ャッポ脱ぐ事って、相手が高校生ともなると頻繁に起きてます。
もし僕に何らかの感覚を持ってくれる高校生の気持ちは、打たれた僕が「うまい!」と即
座に彼の打突にコメントするおもしろさ(気持ちよさ)ぐらいかと思います。

かつて僕の稽古をご覧になってた七段の先生から「だみ声さん、打たせすぎ」と御注意頂
いたことがあります。 でもぼくの本音を言わせて頂くと「打たれちゃってる」のです。
ぼくのレベルって、そんなものなのだと思うけれど、剣道を通じて、彼らと真剣に向き合
ってることだけは間違いではないので、お互い真剣に楽しむ剣道が出来ているようです。
(一人合点してるだけかもしれませんが・・・)

「剣道しちゃうぞ!」は1冊を残して低学年に配布しました。 それぞれ楽しんでるよう
ですが、感想はまだ小さいのでうまく表現できない子が多いようです。 今日の稽古で父
兄の感想を聞いてみようと思ってます。(また会社のパソコンで書いちゃった!)
Re: 剣道だけが上位? ( No.3 )
日時: 2009/12/05 05:55:36
名前: しま< >

自分の頑張る背中を見せて育ってほしい、私を追い越してほしいという思いで、4人を剣士にして、一緒に剣道を続けてきた母ちゃんですが…だみ声父さんもよくご存知でしょ?…高校生の2人には今はもうスピードもパワーも敵いません。技だって結構持ってる。2人とも心の中では(母ちゃんにはもう勝てるな♪)と思っているはず。身長体重体力抜かれてます。
先生方に「高校生とやる時、もっと捌いてみたら?」と言われますが、速いからね〜間に合わないのよね〜打たせてやってるんじゃなくて、打たれちゃいますよ…じゃあ私はどうすればいいの?となると、やっぱりオーラですねぇ…年の差、経験年数、ついでに段の差まで…段の差は、年数が経てば追い越されるでしょうが、修行の年月は追い越せないですから。私が剣道を続けている限り、修行している限りは、子供らがいくら頑張っても…でも、子供らも年齢が上がるにつれ心身共に成長していくでしょうから…私は私で頑張り続けるしかないと思ってます。もっと、技だけではなく、心を磨いて、後に続く人達に剣道の教えを継承する。その為に自らが精進する。生涯剣道を目指します。だみ声父さんも…離れているし、会ったこともないけど、共に頑張りましょうね!
そういえば、高野佐三郎先生のオーラは凄かったらしいです。祖父が隣町の清水愛太郎先生の道場に通っていた頃、時々高野先生が稽古にみえて、そう父に言ったのを父から聞いた事があります。お酒もたくさん飲んだらしいです。大きくて立派な方だったそうです。そもそも五歳の時に城主の前で祖父と56本の組太刀を演じて、奇童と賞された人ですから。
我が家の五才児も最近「剣道やりたい」と言うので、稽古着を着せてやらせてますが、坊主頭なので、どう見ても「お寺の小坊主」にしか見えず、ちんねん、と呼ばれてます。
Re: 剣道だけが上位? ( No.4 )
日時: 2009/12/06 08:33:54
名前: 風斗 碧
URL: http://spoma.jp/

だみ声先生、しまさま>

 そうですねえ、高校生とやる時は「打たせてあげているんだよ」的な振りをする(?)のが精一杯ですね。生涯剣道、目指せると良いですねえ。
 偶然ですが、高野佐三郎先生のカットを描いた今回の原稿を入稿した直後にこのスレを読んだのでびっくりしました。20人相手か、20分と持たずにぜーぜーしている私はまだまだってことですね。
そうか、やっぱり呑んべだったのか。 剣道家は呑んべが多い(自分の所の先生方を見ても)ですねえ。
面白いお話を聞かせて頂きまして有難うございました。

 だみ声先生、『剣道しちゃうぞ!?』の方、気にかけて頂いて有難うございます!
いつまででも感想お待ちいたしております。

 しまさま、ちんねん、可愛い!
Re: 剣道だけが上位? ( No.5 )
日時: 2009/12/06 23:48:21
名前: だみ声< >

「生涯剣道」が「障害剣道」になりかけてます。
なーーに 大丈夫です。 今日もちゃんと剣道できました。(打たれるけれど…)

冗談抜きに近いうちに「肩治療」の相談に有名な先生がいる整形外科へ行くつもりです。
先日この病院に電話入れたら、地元の先生に診てもらって、そこから紹介状書いてもらっ
てくださいとの返事でした。
昨日お世話になってる地元の先生(脳神経外科の専門だけど内科も診る)のクリニックに
行って書いてもらいました。

しまかあさん
白状しますが、昇段できたから気持ちに余裕も出来たので、手術を視野に入れて決心しま
した。 以前「一人じゃ怖いから恐怖分散」なんてスレ書いたけれど、いよいよ現実にな
ると思います。(やっぱ こわいよぉーー 僕も人の子です…)

そして長男、次男君、バリバリの高校生だもんねえー。密かに「母ちゃんは越えた!」と
思ってる? 甘いんだなぁー そこが… そう思わなくなったら「越えた」ことになると
いう禅問答で、「???」を仕込みましょう。まだ当分は大丈夫です。そして修業期間は絶
対超えられないことをよーーーく教えておきましょう。

5才の三男君、「ちんねん」なんて誰が名付けたの? かわいい様子が浮き彫りになります
ね。 少し稽古が長引くと、道場でおねんねもあるんじゃない? 更にかわいい!!

風斗碧さん
持田盛二先生は、たぶん「野間道場」で師範をされてたと記憶してます。 今は古い方は
取り壊されて、新野間道場が講談社の新ビルにあるそうです。
古いほうの野間道場が取り壊される寸前の時期、2度稽古させてもらいに行きました。

道場の神様が宿ると言われて、なるほどと納得できる道場でした。 新野間道場も基本構
造は旧形体を継承していると聞いております。
実はこの道場には、「師範室」があって、訪問したら入口の神社に手を合わせ、中に入って
この師範室入り口で正座して「礼」をするよう指導していただきました。 なんとなく持
田師範がおられるような感じがして、気が引き締まりました。
Re: 剣道だけが上位? ( No.6 )
日時: 2009/12/07 01:22:46
名前: 風斗 碧
URL: http://spoma.jp/

だみ声先生

 そうです、持田先生は野間道場で教えていらしたそうです。
私の生まれる前の話です。
 講談社発行の本にその頃のことが詳しく書かれている、とのことだったので、
調べてみたのですが、既に絶版状態でした。
中古では1冊辺り、福沢諭吉が2人も必要だとか!!
・・・もうちょっと廉価版にならんかのう、講談社(遠い目)。

 旧野間道場の建物は大好きでした。 
黒い戸板、大正建築の頑固さ、稽古中に見える庭木とおっきい石。
今は亡き名物先生の鏑木(弟)先生に畳の上にひっ転がされたのはいい思い出です。
ここ暫し漫画にかまけてご無沙汰しまくっております不届き者です。

 お体の方はいかがですか?
折角腰痛の方が落着いていらしたようですのに、残念ですねえ。
でも、暫くは次の審査がないのですから、
今のうちにどうぞゆっくり治して下さいませ。
Re: 剣道だけが上位? ( No.7 )
日時: 2009/12/07 06:30:47
名前: しま< >

数年前左人差し指の腱を切り、最終的に二度の手術で治りました。三ヶ月かかりました。当時まだ四段に挑戦中で、竹刀は持てないし、運転も出来ずチャリにも乗れず辛かったなぁ…かなり焦ってましたけど、今思うと…あの事故があって挫折があって辛抱や苦難や悲しみを乗り越えたからこそ今の自分があると。
だみ声父さんも、肩を手術して稽古復活まで暫くは掛かるでしょうが、手術したおかげで肩が軽くなり「治った!」という喜びを感じ、また新しい気持ちで剣道と向かい合える♪そう信じて養生してください。その間ここにたくさん経過報告やら書き込みをしてくださいね♪
そうそう、うちの「ちんねん」くんは、基本稽古の後に相手をしてやろうと待たせておいたら、体育館のマットの上で寝てしまい、最後まで爆睡で、仕方なくそのまま連れて帰ったら「稽古したかった!」と大(泣)されたので、以来基本稽古の時に面打ちさせてます。今は、楽しく真面目に大きな声で真っ直ぐに!と、こんな怖い母ちゃん相手に頑張ってますよ。小さいうちが花ですなぁ…

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