Re: 鍔競り合いについて ( No.1 ) |
- 日時: 2011/04/05 22:17:49
- 名前: だみ声<
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- >お相手の引くに乗じて打突する、姑息な行為。
とはどういう行為なのかをイメージしましょう。
まず鍔迫り合いは、接近戦であり、お互いが攻め合い、「一瞬」の打突の機会をうかがって攻め合っている状態です。 これがない鍔迫り合いは、「時間の浪費」として、別途双方に「反則」を与えます。
しからば、一度間合いを切って(気は繋がったまま)、構えなおした所から「攻め合う」事は、試合の展開として、緊張感を伴う場面のはずです。 鍔迫り合いから別れる時の動作って、片方が一方的に引くなんてあり得ませんし、それでも引いてくれるなら、遠慮なく打ち込んで一本をゲットしましょう!
いわゆる「相気」になっておれば、気を繋いだまま間合いを切る動作は、双方の「仕切り直し」状態です。 双方が緊張しながら「引く」わけです。 この仕切り直し中に、突然打突動作に移ると言うのは、「理合い」を伴いません。 ただの「打たんかな」であり、審判も「当っていても一本じゃないよ」という見方をします。 崩して出来た隙に打って出たのではなく、単に引く(隙ではない)に乗じて打っただけなのです。
もっと言えば「そんな時に打つんじゃない!」と言う事なのです。 だから「姑息な行為」として、反則とする訳です。 一本の条件「旺盛な気迫、正しい姿勢、打突部で、打突部位を打ち、残心あるもの」が満たされないだけでなく、みっともなく感じるのです。
少し難しい感覚を含んでいることは否めませんが、お解りいただけますでしょうか?
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Re: 鍔競り合いについて ( No.2 ) |
- 日時: 2011/04/06 22:30:51
- 名前: 胴長剣士
- だみ声先生
ありがとうございます。
アドバイスを頂き、頭の中でイメージしてみました。
お互いに剣先でお相手の手元を制しながら、緊張感を持って引いていく。 なるほど、この様な状態で、隙などあるはずはないですね。
「お相手の引くに乗じて打突する。」は、「奇襲をかける」というイメージが、うかびました。 たしかに姑息な行為ですね。
よく、試合の動画を見るのですが、改めて見てみると、 高校生の試合などでは、仕切り直し中の打突が一本になることもある様ですが、高段者の先生方の試合では一切ないです。 正々堂々としていて、風格を感じます。
隙は見つけるのではなく、崩して作らせる。 常に正々堂々と。 少年剣道のまま止まっていた私が、大人の剣道の目標をいただいたと 感じております。
反則を気にせず、試合がんばります。
有難うございました。
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Re: 鍔競り合いについて ( No.3 ) |
- 日時: 2011/04/09 00:48:46
- 名前: だみ声<
>
- 胴長剣士さん
>常に正々堂々と。少年剣道のまま止まっていた私が、大人の剣道の目標をいただいたと 感じております。 恐れ入りますが、この話題は一筋縄では終わらないので、もう少し書きますね。
僕の説明は、あくまで僕の解釈に基づいており、この話題はかなり難しい局面を持ってお り、過去にも大いに議論されたものです。 そして現在、話題の行為は本当に「反則」と してはっきりルール化してないのではないでしょうか? と言う部分もあり、もう少しお 読みいただきたく思います。
この「剣道人口増やしたい」サイトからもリンクしておりますが、別途以下入力でご一読 ください。 (いちに会)→(いちに会のENTERページ)→(サイト内検索)→出てきた窓に「わかれ る同意」と入力して下さい。
現れたタイトルの一番目をクリックして下さい。 画面の一番下が、書き始めですので、 一度スクロールして最初からお読みいただくと、かなり複雑な状況が読み取れますので、 参考になさってください。
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Re: 鍔競り合いについて ( No.4 ) |
- 日時: 2011/04/09 14:52:31
- 名前: 胴長剣士
- だみ声先生
ありがとうございます 「わかれる同意」読ませていただきました。
引くに乗じて打突する行為については 正当か姑息かの段階で、先生方でも意見が分かれてる様ですね。 ただ、一本取るか取らないかが争点で、反則ではないようです
定義が無い以上、この問題は個人の剣道観で答えが変わるものだと考えます。
私は、お相手の引き方にもよりますが、引く動作を見せた時 打突しないでおこうと思います。 甘いと感じられる方もいらっしゃると思いますが、一人でも姑息と感じる打突はしたくないからです。
「剣は心なり」剣道で心を鍛える。それが私の好きな剣の道です。
武道での判定は、審判の感覚に大きく左右されます。 剣道未経験者には、勝敗の判らない競技と認識されているようです。 これが改善されれば、少しは剣道人口増えるのかな?
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Re: 鍔競り合いについて ( No.5 ) |
- 日時: 2011/04/09 17:07:15
- 名前: 蒼天<
>
- 中学剣道ですので役に立たないかと思いますが・・・
引きに応じて打つ。 先生によっては、打て!っていわれますが。 某先生は、 『相手にわかれるという意思を見せ下がったところを打て!』 『こうゆうことを言うのはあまりよくないが、剣道は騙し合いだ。』 『強い選手はかなりやっている。』 と、言っておっしゃいましたが、 私個人はあまりしたくないなぁ。と思っています。 できれば、相手も、自分も気持ちよく 『勝ち』『負け』『引き分け』をしたいと思っています。 引いてから打つとしても十分な間合いを取ってから、 相手を崩して、打って行きたいものです。
話は変わりますが、 私は初めて試合を見たとき、 何がなんだかよく分かりませんでした。 『え?何が起こったの?』みたいな感じで…。 審判旗が上がったときにホントにびっくりしました。
外部顧問の先生は、よく 「上手い審判の先生は」といった話の始め方をします。 やはり人によって審判の基準は多少変わってしまいますからね・・・。
勝敗の分からない競技、特に遠目だと。 これが原因で主に一年対象の部活紹介の内容はホントに困ります。 ステージの上で、声の響かない体育館の中で、大人数の前で。
仮に柔道部だったら『投げた!』って遠目でもすぐ分かるかもしれませが。 剣道でやると『?今の何?』 ってなってしまいますので・・・。
でも、ちょっと分かりにくいかもしれない。 それでもそれが理解できるとかなりの喜びですよね。
なんだかグダグダになってしまいました・・・。
乱文、長文にて失礼致しました。
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Re: 鍔競り合いについて ( No.6 ) |
- 日時: 2011/04/09 22:22:15
- 名前: くるお
- 胴長剣士様
興味のある話題でしたので参加させてください。 「分かれる同意」については微妙です。 しかしながら学生剣道などで見られる鍔迫り合いから頷きあいながら分かれている最中に打突をしても1本にはなりにくいと思います。 しかしながら面布団に見事にあたりパコーンというような音がすると審判としては旗を上げないと仕方ない状況になります。 個人的には打つべきところではないと思いますが離れ際は細心の注意が必要だと思います。 いすれにしても相手を「崩してから打つ」ということを念頭に置いて稽古する方が楽しいですし、竹刀で会話をすることの始まりだと思います。
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Re: 鍔競り合いについて ( No.7 ) |
- 日時: 2011/04/09 22:37:17
- 名前: 凛美優
- 『胴長剣士』先生。はじめまして。
久々の書き込みです。色々、私生活がバタついており、なかなか書き込みが出来ませんでした。
ポイントは、『鍔競り合い』という状態がどういうものなのかってことです。 相互の鍔と鍔が接する、相互に押し合い微妙に力の均衡が持続してしまって、次なる打突を繰り出す機会を相互に伺い合っている状態です。
鍔と鍔が接していない、拳同士であったり、柄で押し合っていたり、相手の身体や胴や胸の辺りを押し合っていたりして、相互に至近距離でじっとしている状態は、物理的に時間が長い、あるいは明らかに恣意性がある、あるいは明らかに発展性もなく次なる展開への意思がないと、審判員が判断すれば、時間の長さに関わらず、反則とされてしかるべきです。多くの場合、きちんとした鍔競り合いが相互に為されていないが故に、次の展開や技が出ない、という場合が多く散見されます。剣道の指導法の重点項目でもある通り、鍔競り合いをきちんとすれば、恐らく相応に次の技が出せることが多くなるのではないかと思っています。
ご指摘の鍔競り合いは、本当に鍔競り合いになっているか、という問題意識はありますが、それはそうだとして、相互の鍔競り合いから、一方だけが下がる、あるいは引くというのは、やはり下がる方、引く方が隙があり、打突の好機として狙うべき局面だと思います。
鍔競り合いから下がったり引いたりするのは、あくまで『相互に』『瞬間に』です。自ら鍔競り合いを避け、分かれて再度攻め合いをする場合でも、相手に分かれましょうっていう表情やアイコンタクトを見せて、分かれようというのではなく、相手に隙を見せず、十分な気迫と気勢を保ちつつ、瞬間的に、そして相手からの中心線上から自己の身体を外しながら、打てるものなら打ってみろという強い気位を持って、相手と間を切るようにすることです。当然、そこで打たれたら、自分の負けです。
相手が分かれようと合図や仕草を出しているのに、そこを引き技で打つこと自体は決して批判されるものではなく、体捌きで分かれようとしたり技を出そうとしていれば、いたずらにくっついてくる相手に対し、そんな合図や仕草を出さなくても、審判員はその相手に反則を下します。ですから、ご指摘の状況が可視的には分からないので何とも言えず、想像の域を脱することが出来ませんが、姑息と批判されるものでないような気がします。打たれた方も、5つある剣道の打突の好機の一つを相手に渡してしまった点こそ、指導者としては、むしろ問題視する必要があろうかと思います。
『蒼天』さんの先生が言われていたとされる 『相手にわかれるという意思を見せ下がったところを打て!』 『こうゆうことを言うのはあまりよくないが、剣道は騙し合いだ。』 『強い選手はかなりやっている。』 というのは、発言としては若干問題かと思います。中学生なので、分かりやすく言ってみたのかもしれませんが、やはり、剣道は、勝負の局面であっても相手に対する敬愛というか尊敬というか礼を尽くすというか、そういう礼法なるものがありますので、勝負は真剣にやる、だけど人間的に正々堂々と真っ直ぐな精神にはそぐわない立ち居振る舞いは、自重した方がいいと思います。剣道には、『虚(きょ)』と『実(じつ)』がありますから、騙し合いという認識で指導するのではなく、『虚実』の概念からの指導・説明をした方がいいのではないかと思いました。
また何かあれば、書き込みします。取り急ぎ。
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Re: 鍔競り合いについて ( No.8 ) |
- 日時: 2011/04/10 00:05:47
- 名前: 胴長剣士
- 蒼天様
ありがとうございます。
蒼天様の先生は、剣道を競技ととらえて、 試合に勝つことを一番の目標にされているのではと思います。 騙すことは、お相手を崩す一つの方法だと言う事でしょうか。
もし剣道が騙し合いだとしても、お相手が納得される 騙し方をしたいものですね。
剣道は、見たり聞いたりして楽しむ競技では無い様ですね やってみないと楽しさが判らないので、勧誘は大変です。 私の頃は「六三四の剣」という漫画のおかげで入部希望者多かったです
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Re: 鍔競り合いについて ( No.9 ) |
- 日時: 2011/04/10 00:41:31
- 名前: 胴長剣士
- くるお様
ありがとうございます。
やはり一本になる、ならないの差はあるとしても 打突側にペナルティーが無い以上、打たれた側に 隙があったと判定されるのが現状でしょうか。
「竹刀で会話」私もしてみたいですね。 まだまだ自分の声をお相手に聞かれるばかりで・・ お相手の気を読み、放った打突で一本いただく。 これも醍醐味のひとつですね。
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Re: 鍔競り合いについて ( No.10 ) |
- 日時: 2011/04/10 01:33:59
- 名前: 胴長剣士
- 凛美優先生
ありがとうございます。
先生の書き込みを拝見させて頂いて、 改めて剣道は武道であると、再認識いたしました。
自分が分かれたいのであれば、お相手の同意など必要ない。 「わかれの同意」ということの存在自体がおかしい という理解をいたしました。
今では当然の様に行われている「わかれる同意」ですが、 私の子供の頃は無かったと思います。 いつごろから始まったのでしょう? やはり、鍔競り合いの反則が厳しくなった頃からでしょうか?
試合ではお相手のいかなる動作にも気を抜かず、 隙あらばいつでも打つ気構えが大切だと感じました。
鍔競り合いに限らず、礼節を軽視する剣道が、 姑息と見られる打突を生むのではないでしょうか?
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