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素直すぎる剣道
日時: 2014/07/01 22:36:54
名前: 福岡人

以前にも何度かこの掲示板で書き込みをさせてもらった福岡人です。

私事ですが、先日6月にあった昇級審査で1級に無事合格することができました。
とてもうれしく自分の剣道に対して自信をもてるようになりました。
これもいもむし様などが私の書き込みに対していつも真剣に、
優しくアドバイスをしてくださったおかげです。

ありがとうございました。


また質問をさせてください。

最近剣道をしていて先生方からよく言われるのが、素直すぎる剣道になってしまっているということです。
ただ面を打つだけ、小手を打つだけということだと思います。

相手をどうだますか、相手の裏のさらに裏をよむ、ここがまた剣道のたのしいところでもあるんだよとご指導してもらっているのですが、すごく難しくてどうしたらいいのか分かりません。

私自身返し胴などの技をたくさん使いたいと思っていても、いざ地稽古や試合をするとなると単調なことしかできなくなってしまいます。

私が実際に行っている技というとフェイント、出小手や合い面、払い小手、小手面ぐらいで頻度もそんなに多くありません。

ほかに試合などで使える技や、相手のだまし方をよかったら教えてください。
また今度8月に初段を受けようと思っているのですが、初段を受けるにあたっての心構えや注意すべきポイントも教えていただけるとうれしいです。

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Re: 素直すぎる ( No.1 )
日時: 2014/06/29 00:32:32
名前: だみ声< >

福岡人 さん
お久しぶりです。 剣道を道場で再開なさって、来月でちょうど1年になりますね? そして今月、つ
いに1級をゲットしたのですねっ!!  おめでとうございます。 こういう指標のある剣道って、上
達の目的が明確で、続けて行き易い所がありますね。 週3回の道場稽古、しかも通学時間がかなり長
いと言う悪条件もあって、しかも1年以内の1級です。 大きな自信にして下さい。

さて「正直すぎる」と言われるようですが、「素直な剣道」そのものは決して悪い剣道ではないのです。
初段審査はこの正直で、素直で、まっすぐな剣道で十分合格出来るはずです。 審査で評価される部分
は、「旺盛な気勢、正しい姿勢、竹刀の切っ先部で、相手の打突場所を、刃筋正しく打突し、残心ある
もの」の全てが出来るに越したことないのですが、まずは、「旺盛な気勢と正しい姿勢」は重要です。
打突動作は「大きく、力強く」が評価されます。 そして大切なのが「残心の表現」です。
試合と大きく違うのは、打突が必ずしも当たってなくても評価対象となる点です。 見られる点は、打
突動作をするタイミングが、「理にかなっている」かどうかなのです。
審査官の感覚は、立ち会いの中で「ここで動けっ!!」の瞬間に、打突動作をおこなったかどうかなの
です。これが有れば「理にかなった動き」なのです。
従って、当たってなくてもしっかり最後まで打突動作を終え、残心を示す事をお勧めします。

先に書いた旺盛な気勢とは、まず大声だと思って下さい。 会場中が驚くような大声です。女の子だか
ら「高音の金切り声」を張り上げる事をお勧めします。 旺盛な気勢を見てもらうためには、立ち会い
が済むまで「退がらない事」も大きな評価です。 相手が前に出て来れば、こっちもぐっと前に出ます
よ。この時点でほとんど一足一刀の間にありますから、間髪入れずに大きく打ちこみましょう!!
そしてすれ違って振り向いて、きれいな「残心姿勢」を取りましょう。
そして退がるなと言ってますが「鍔迫り合い」はすぐ別れて下さい。 初段の審査時間はせいぜい40
秒です。 そして鍔迫り合いの時間は審査に於いては「無駄時間」なのです。
あとは道着袴の着装と、立ち会いの前後の礼法が出来ておれば、満点合格のはずです。 いつも頑張れ
としか言えないし言わないけれど、頑張って合格をゲットして下さい。
たぶん3年生なのだから、8月以後は受験体制に入ると思います。 初段になって受験勉強に弾みをつ
けるためにも、ぜひ頑張って合格のうれしい気持ちを繋いでほしいです。 そのためにもそれまでの稽
古に掛ける気持ちは真剣に、無駄なく、計画的な稽古を心がけて下さい。

ところで主題の「素直すぎる」点を考えましょう。
素直な剣道は、きれいな剣道につながります。 そして達人の剣道は素直できれいです。 でも修行途
中では、これでは勝てませんし、打突が当たりませんね。 そこで工夫の一つが、フェイントであった
り、相手をだますとか、相手の裏をかく事になります。
その前に達人の打突は「素直できれい」なのに、なぜちゃんと当たるのでしょう?
それが達人だからなのですが、実は達人は相手を「動けない状態」にさせてから打ってくるから、速度
も大したことなく、打突もきれいに真ん中の軌道を通って来るのに、気が付けば「打たれた後」状態に
なっているのです。

そんな事簡単には出来ないから、修行途中の我々は、上を攻めて下を打つ、下を攻めて上を打つ、右を
攻めて左を打つ、左と見せて右へ動く、「打つぞっ」の動作で止めて、一瞬遅れて打つ、などの手を使
う事になります。 そしてその攻めの変化を縦横無尽に使って、相手を攪乱させる訳です。
少し高度なやり方には、面や小手に「打って来させる」という「隙と攻め」を同時進行させたりします。

でも素直な剣道は決して悪い剣道ではないですから、急ぐこと有りません。 どうやれば上手に打てる
か? を工夫していくと自然にいろんな「技」を研究する事(上手な人を真似る、工夫する等)になる
から、あと5年もやっておればいやでも「駆け引き」も出来るようになります。
ここで難しいのが、「試合で勝ちたい」の気持ちだけが先走ると、打てるけれども「崩れた剣道」と言
われるようになる危険性が出て来る事です。これでは昇段審査合格が難しくなります。
だから「素直な剣道」は別の意味で褒め言葉でもあるのです。 勝てない自分をあまり否定的に眺める
のもよくないです。 究極の剣道は「人間形成」にあると考えれば納得いくと思いますが、これも納得
するまでには「勝ちたいっ!!」が先行しますね。 あまり焦らず、次の進学も視野に入れながら、稽
古に励んで下さい。(答えにも慰めにもなってない!!  ごめんね)


一つ忘れてました。
高校生の場合、初段を受けるには、1級合格後3カ月以上の経過が必要なのですが、正確な所を確認し
てください。

Re: 素直すぎる ( No.2 )
日時: 2014/06/29 12:50:27
名前: 福岡人

だみ声様、丁寧なお返事ありがとうございます。

素直な剣道が初段合格においては大事であるということ、きれいなだ突、残心を
心がけることが大切だということを教えてくださりありがとうございます。

私はまだまだ下手くそだからせめて声だけは誰にも
負けないぐらいの大きな声を出そうと日頃から心がけているので
初段を受けるときもいつものように声を出して頑張ります。


フェイントや技などをすることばかりに気を取られて、きれいな剣道ができなくなくなったりしないように、今は自分のできることを精いっぱいやっていきたいと思います。

剣道に慣れ始めると怠ってしまいがちな礼儀作法を
もう一度見直したいと思います。

本当にありがとうございます。
初段のことについては再度確認します。

絶対合格するので報告を待っていて下さい!

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