剣道人口増やしたいロゴ
なんでも掲示板のトップページ > 過去ログ > スレッド閲覧

剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。
日時: 2007/11/19 01:11:13
名前: 凛美優

皆さま、諸先生方に一件ご相談があります。
率直なご意見を伺いたく。
先週来、私の所属する連盟で問題提起が相次いでおりまして、どう考えるべきか心を痛めています。
実は、剣道四段の女性(45〜50歳位の方/小柄で体力がバリバリという感じではない)が、年配の大先生にお稽古をしていた際に、右横面を幾度か連続して打たれ、その女性はその直後から具合が悪くなり、稽古後も血圧異常やめまいや吐き気等を訴え、その後、強度の自律神経失調症となり、通院生活を送っており、その後、心身共に剣道のお稽古に来ることが出来なくなってしまったという出来事がありました。
それについて、どう思うか、そしてどう対処するべきか、という相談です。
役員の間では、意見が割れて(その割れたこと自体、私としては相当ショックだったのですが、)いまして、概ね意見は2つとなっています。
@ 剣道は格闘技なのだから、ルールとして技として認められている限り、規制されていない限り、責められることではないので特に何もしない。
A 上位者が下位者に対して、防具の上からとは言え、心身共に弊害を来たす程の打ちをするとは、指導的見地からも問題であり、指導の姿勢を改めるべき。
とのことです。
私は、後者のAを強調していますが、どうも連盟の中には、@の意見を持つ方も若干いまして驚いています。
相互に互角の試合ならば、1万歩譲って、私は@でもいいと思いますが、それでも自分の打突の結果、相手が何らかの弊害を来たしたら、自己の打突がたとえ有効であっても、立会い後に相手を心配したり配慮したりすることが人間として当たり前かと思っています。ルールにある限り、ルールに規定されていない限り、何やってもいいのだ、という考えでは、武道というよりスポーツのような感覚になってしまいます。ルールになくても、剣道精神というか、剣道理合というか、文字には書けないそういうものがあろうかと思います。あと、何のためにその相手とお稽古するか、ということです。相手があってのお稽古です。それもお互い様で済まされてしまうのでしょうか。
私は、この話を聞いた時に、上位者が如何なる指導をするため右横面を連打したのか、本当にそれが指導上、その相手に必要な打突だったのか、という疑問と、その後、その相手に何ら配慮も礼や徳や仁を尽くすことなく、自分の何が悪いのだという姿勢を固持したことに対する侮蔑の念と、混在して持ちましたが、その他の役員の方から第一声として『いや格闘技だから・・・』という意見が真っ先に出てきたことに本当に驚きでした。人に傷害を来たしたら、理由や正当性の主張の前に、まずは『大丈夫ですか』となりませんかね・・・?
私の考えは甘いですか。
剣道は、確かに格闘技の側面もありますが、剣道精神や剣道理合が大前提であることも事実です。それは大切なことだと思っています。
格闘技だから・・・、私はその年配の大先生や経験の浅い方に、隙あらばいきなり諸手突きを連発していいのでしょうか。相手の面技に合わせて下から上に突き上げての向かい突きをしていいのですか。相手の首肩を竹刀で横から強く激しく押し崩して引き横面を連発していいですか。相手が面を打って来たら、下から上に突き上げるように向かい体当たりをしていいですか。三所避けをしながら接近して返して相手の右面を打っていいですか。大きく振りかぶって思いっきり相手の右こぶしや左こぶしを狙って小手と称して振り下ろして強打してもいいのですか。
考えが甘いと言うなら、そのようなことをすることは、とても簡単です。その気になればすぐにでも実践できます。でもそれを受けた人は、本当にそれをルールに規制されないこと、技や打突部位として認められることとして納得して剣道を出来るのでしょうか。それらの邪道の技や行為を、格闘技だからという理由で、自分がやられた時でも受け入れられるのでしょうか。
率直なご意見をお持ちしております。よろしくお願いいたします。

Page: 1 |

Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.1 )
日時: 2007/11/19 02:31:53
名前: だみ声< >

僕の意見は、Aです。
上位者は、「ほらここが隙ありだよ」と言うような打突から、隙を改善させるものだと考えております。
普通下位者に「右横面」を、何回も強打すること自体「当たるから打つ」と言うのでは、単なる「叩き合い」の領域で、剣道理念に反しており、ルール上も大いに問題ありと考えます。
まして稽古中ならなおさらです。何か遺恨でもあるのでしょうか?
そのことが、その女性剣士の体調不良の原因かどうかは分かりませんが、少なくともその不調があのときの稽古以後であったら、自分で責任を感じて確認すべきでしょう。

女性剣士も「あれが原因です」と、言われるかどうかも不明ですが、いわゆる「侘び」を入れるのが、剣道家でなくても、いわゆる大人の普通の判断だと思います。
年配の大先生ならなおさらです。剣道の言う「心法」(ルールにはない)が欠落してます。

「格闘技だから・・・」と言う方たちは、今回の当事者が年配の大先生だから、と言う一種の遠慮から出ているとしたら、それこそが剣道界の「病巣」であります。

もちろんそれで訴えられることも、ないとは言えませんが、今のほうが訴えられる要素を残しています。
剣道稽古の内容で、指導者が裁判で被告となって争うなんてのは、剣道家として最低です。

われわれでさえ、中学の威勢のいい子には、ひじや脇腹を打ってしまいます。(未熟なので)
やはり翌日、電話で本人に後遺症がないか?ぐらいは確認しております。(もちろんたくさん打たれて痛いですが、下位者に文句は言いません)
これだって、状況によっては「暴力だ、虐待だ」と訴えられるかもしれませんし、そういうことも起こり得ると覚悟して、真剣に指導に当たるのが、信頼関係を築く指導になって行くと思います。

ルールにありませんが「打って反省、打たれて感謝」など勝者、敗者ともに反省と工夫を促し、お互いを高め合う要素を持っているから、剣道は「奥が深く」て面白いものと理解しております。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.2 )
日時: 2007/11/19 05:43:01
名前: ママ

凛美優先生、私ごとき下の者が口挟むことではございませんが、私にとって剣道は@とAのどちらであるかと言うと、やはりAと考えております。

「格闘技」で済ませることではないと思います。理想は、剣道は武道であって、格闘技とは違う。弓道、柔道など日本の武道は格闘技ではなく、武道なんではないかと。もちろん、試合などで三所避けや逆胴なんかもよく見かけます。それは、中高校生など若い方が「試合に勝つ」ことを目標にしてやっていることと思います。私は、その時は若い時に燃焼するほど力を出すためにやっているので、奨励はしませんが良いのかもしれないと思います。

しかし、今回の件はどうやらお互いご年齢がいっていらっしゃる模様。大先生ももちろんかもしれませんが、稽古をしていた女性の方も「具合が悪い」の一言は伝えるべきかと思います。子供じゃないのですから。

ですから、お互いが子供のように「ごめんなさい」の一言が素直に言えたら、喧嘩両成敗になれないものでしょうか?
できたら、剣道にそんな汚点を残して欲しくない。

つまらぬ話で申し訳ありません。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.3 )
日時: 2007/11/19 08:36:19
名前: tiki< >

凛美優さん、こんにちは。

Aが大前提ですかね。考える余地のないところであると思います。

>考えが甘いと言うなら、

凛美優さんの立場がどのようなものかわかりませんが、もしご意見を言えるような立場であれば一言・・・とも思いますが:汗

いかがですかね。

Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外 ( No.4 )
日時: 2007/11/19 13:42:43
名前: しま< >

私は剣道は「格技」だと独自の認識を持っています。「品格」であり「人格」であると。上に立つ者は常に後輩の見本となるべく自らを正すべきです。子供が親の背中を見て育つのと同じです。親となる指導者が格闘技的な指導をしていれば、子供は必ず情け容赦のない、指導者と同じ人間に育ってしまう。それでもいいのか!剣道界!剣道は人間形成に携わっているんじゃないですか?一人でも目を背けるような指導(しごきも)はあってはならないものです!厳しさの中に礼儀があるのが剣道です。礼儀は頭で教わるものではなく、心で教わるものです。生意気を申しましたが、剣道から心(礼儀や慈悲)を取ったら、ただの暴力スポーツです。たとえ八段を取っても日々是精進です。ちょっと極論かもしれませんね。失礼いたしました。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.5 )
日時: 2007/11/19 18:35:12
名前: 大根ママ

凛美優先生、こんばんは!

私もAだと思います。
剣道の世界に足を染め 子供達が稽古の時、間違って外す。
その時でさえ頭を下げ自分の非を詫びる。
その姿も大好きでしたから剣道が好きになりました。
後は皆さんのご意見と同じなので割愛いたします。

指導者を選びたい気持ちはますます強くなるばかりです。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.6 )
日時: 2007/11/19 23:11:55
名前: いちわ

凛美優 さん、こんばんは。
私などが出る幕ではないかもですが・・・

剣道をよく知らない人だとしても、人として考えれば、その女性の具合が悪くなったのには因果関係があるようだし、謝罪の気持ちを表すのは当然のことと思えるのですが・・・
どのようにしたら解って頂けるのか、それを悩んでおいでなんですよね・・・

師匠の受け売りの内容になりますが、
剣道以外でも、厳しい指導をする人は、たまに竹刀をもって指導したりしますね。そのことについてのコメントより

【何で厳しい指導=竹刀を持つこと、になるのだろう。竹刀は刀の代用であり、刀は身を護るものであって人を攻撃するものではないのですよ。敵の殺気を感じてから抜くのであって、抜かないこと=平和という意味なのです。剣道修錬の心構えの中にも「・・以って国家社会を愛して広く人類の平和繁栄に寄与せんとするものである」と書かれています。剣道の理念は「剣道とは剣の理法の修錬による人間形成の道である」です。】

【「剣道指導の心構え」の中に「竹刀の本意」というのがあって、竹刀は刀の代用であり、その取り扱い方を正しく指導しなさいと説いています。竹刀は剣であり、相手に向けると同時に自分に向けられた竹刀だと。】

今回のことは、どうも「刀法の誤り」が原因のような気がするのですけども・・。だから、
剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもあり
とは思えません。そもそも剣道が「格闘技」だなんて、私は思っていないのですが・・・

凛美優さんは、今後どのように連盟で話し合っていこうと思っていらっしゃいますか?
お考えを混乱させてしまったとしたら申し訳ありません。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.7 )
日時: 2007/11/19 23:20:08
名前: いちわ

すみません、連盟ではなくて、役員の中で、話し合われるのでしょうか^^;
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.8 )
日時: 2007/11/19 23:21:43
名前: 武礼葉

はじめまして!高校三年の♂です!

僕もやはりAの意見に賛成です。僕はまだまだ先生方から教わる立場ですが、@のような意見をもつ先生にはあまり教わりたいとは思いません。ルールや技として認められているとしても剣道の基本としては外れているのではないのでしょうか?
僕はまだ剣道の理念などより勝負にこだわっていきたいのですが、どちらにしても基本を疎かにしていては成り立たないものだと思います。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.9 )
日時: 2007/11/20 11:24:59
名前: 剣道一本

凛美優さんへ

私は、小さな区の連盟で事務局をしていますので、

言われることの主旨が多少、理解できます。まず、問題は
(a)<先週来、私の所属する連盟で

問題提起が相次いでおりまして>です。

相次いでいるところから問題だと思いました。

(b)<役員の間では、意見が割れて・・・>

<@の意見を持つ方も若干いまして・・・>

であれば、Aの意見を通していけば良いのではないですか?

凛美優さんを始め、ほとんどがAであれば連盟の意見として

まとめられるのではないかと思いました。

(c)凛美優さんが連盟に位置せず、外野として聞いた話の場合

難しいかも知れませんね?

(d)凛美優さんが連盟の役員としても、剣道は保守的な傾向があり

立場の強い人の発言を押さえられない状況がある。これも

難しいですね。

<その割れたこと自体、私としては相当ショックだった>

「@の意見がなぜ出るの」と思われるかも知れませんが、

この厳しい現実に、このネットを通じて少しでも叡智と希望を

もって、凛美優さんが負けずに解決に向かって欲しいと思います。

今年、6月に(他の道場同士の)大人と子どもの稽古で子どもが

骨折したときに、子どもの指導者から私(連盟事務局)に連絡がありました。

会議などせずに、すぐに連絡をとり謝罪や保障についての話をされたようで、

即、解決して「今後、気をつけます・・・・」ということになりました。

小さな区の連盟の事務局なので、そうできたのだと思います。

市や県の連盟だと、そうはいかないかも知れないと思いますので、

凛美優さんの言われる状況はよく分かります。

連盟の態度のことも心配ですが、女性のことが心配です。

みんなのパワーをもらって、できるだけ頑張ってみてください。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外 ( No.10 )
日時: 2007/11/20 13:27:26
名前: とらのすけ

こんにちは。

今回の件で思う事は、大先生と呼ばれる先生を含む若干名の方々は、今までどのような指導をしてこられたのだろうかと思います。

ですから私はその先生に問いたい。
『剣道の指導者ですか?』『剣術の指導者ですか?』と。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.11 )
日時: 2007/11/20 23:19:39
名前: 兵庫助< >
URL: http://www.kcc.zaq.ne.jp/hiranokendo/

お話を読ませていただいて、気分が悪くなりました。
どちらの都道府県のお話か存じませんが、まだそんな化石のような指導者がおられたのですか。指導者以前の問題として、(仮に以前から被害者と何らかの確執があったとしても)一人の人間、社会人としての資質を備えておられない方だと思わざるを得ません。驚きと吐き気を催しました。

さらに、仰るとおり、役員の意見が割れたのも驚きですが、連盟の関与する稽古でそういう事態が発生しておりながら、連盟として何ら被害者に対して対応しておられないとは、少なくとも公的組織体としての機能を持ち合わせていない連盟としか言いようがありません。

そういった、団体とも言えない団体と指導者の下で稽古せざるを得ないとすれば、会員のみなさんが本当にお気の毒です。
このような団体を変えていくことは、想像を絶する労力だと思います。そんなことに労力を使うより、剣道修行と人間形成に使いたいものです。残念ながら解決策が思い浮かびません。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.12 )
日時: 2007/11/22 00:31:44
名前: 凛美優

諸先生方。皆さま。早速に真摯なご指導を頂きまして本当にありがとうございます。

皆さまの書き込みで、私、かなり安堵いたしました。涙がすっと出てきました。

よかった・・・。皆さまとのめぐり会いを本当に嬉しく、誇りに思います。今は、皆さまの書き込みを見ると本当に涙が出てきてしまうので、冷静になるまで時間がかかるんです。

私も深く考えています。もう暫くお時間ください。皆さまのご指導を受け、もう少し深く考えてみます。まとまり次第、また必ず返事します。

私、連盟の理事をしています。と言っても、雑用ばかりの下っ端ですが・・・。発言力はありませんが、意見は言える所にいます。

皆さまのお力添えを無にせず、頑張ります。また返事書きます。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.13 )
日時: 2007/11/22 03:44:09
名前: shusaku

凛美優 さんへ

書き込み拝見して驚いています。
私も今までに、いろいろな先生方を見てきましたが、書き込みを読む限り、武道家としてのというより人間としての配慮、優しさが欠落していますね。

他の方々からもご意見あるように、仮にその女性と何か遺恨があるにせよ、そのやった行為は武道の精神から間違いなく逸脱しています。

女性のその後の経過をみて、『大丈夫か?』『すまなかった』程度の言葉をかけることは人間として常識であると思います。
まして、周りの先生方のなかに格闘技だからと弁護される方もいらっしゃるというのは驚きです。

私は高段者の先生方でも、剣道という道にあぐらをかいているのを目にすることがあります。ましてや、そうした先生方が組織の役員で、運営されていれば、会員の方々は不幸であると思います。

軽々しいことは言えませんが、真摯に剣道人口や青少年育成にご尽力されている多くの先生方もいらっしゃる中、この書き込みを読む限り人間としての常識や品位を全く感じさせない、ひとにぎりの指導者がいることが残念でなりません。

凛美優さんは役員をされているとありましたが、努めて冷静に対処してください。
私は子どもがいますが、結果が負けると分かっていても戦わなくてはならないときがあると、教えています。(喧嘩をしなさいといっている訳ではありません)

正しいことを正しいといわせない、悪いことを悪いと言わせない環境や組織は、存在意義がないと思います。
そうした組織や先生方を見て、剣道をやりたいという子どもが出てくるとは思えないからです。

ただ正しいからと言って、大上段に振りかざして頭越しに話せばこれも、ご年配の先生方からすれば立つ瀬が無くなるのも事実です。
皆さんからのご意見にもある通り、ちょっとした配慮や優しさをご理解いただけるよう、その女性の経過を捉えきちっとお話しされたら如何でしょうか?
役員をされているということもあり、想像絶するご苦労があることと思いますが、感情に流されることなく冷静に対処してください。

書き込みでは、人ごとのようになりますが感じたことを書かせていただきました。失礼いたしました。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.14 )
日時: 2007/11/24 00:09:55
名前: 凛美優

皆さま。諸先生方。いつもお世話になります。ありがとうございます。
ご相談した件につきまして、今日、私の所属連盟の何人かの理事に会いまして、お話ししました。
結論的には、皆さまから頂戴したご意見の通り、剣道のお稽古では、全員、剣道人として、剣道指導者として、経験の大小や段位等にかかわらず、人間形成の手段としての剣道における礼と理合と精神を最優先として、剣道の有効打突を追及することを進言し、それを確認しました。

その理事の方の中に、その当事者である大先生の過去を知っている方がおられまして、その様子を聞くことができました。
昔からその大先生は、下から上に突き上げる向かい突きや、頭の横を狙う横面等、危険なことを当然のようにしてきていたようです。当時、皆さん、それは許されるものとして、そういうものなんだと我慢して黙認を続けてきたということです。従って、本人にしてみれば、昔からやって何も言われなかったことを何故今さら騒ぐのか、という気持ちに違いない、ということです。しかし、それがあったからこそ、今ここに強くなった自分がいるんだと感じている人は、誰もいませんでした。

今、お稽古を休んでいる女性は、ここ最近、体調が若干回復してきたようで、通常生活は何とか耐えられるようになったものの、剣道は精神的にとても出来ないとのことでした。道場に戻って来てくれる日は、全く目処が立ちません。
今日分かったことですが、その女性のほかにも、一人若い青年(四段)が、同じ大先生から向かい突きをされ、面の突き垂を抜けてのどから首へ竹刀が突き抜けたことがあり、その結果全身のしびれを来たし(おそらく頚椎打撲?)、今も通院でお稽古を休んでもう5ヵ月となっているという報告もありました。
結局、少なくとも今まで更に上の段を目指しながら剣道を学んできた剣士を2人、剣道から遠ざけるという結果を招いていることは事実です。

剣道試合審判規則細則等の剣道規則や、各種剣道指導書を見ても、突技や横面は、打突箇所として指定されていますが、あくまでそれは有効打突という概念が大前提であって、有効打突の要件の一つでも欠けたら、それは剣道の一本としての技とは認められないものです。小手を狙って肘を打ったり、胴といって足を打ったりするのと同じですから、打突の結果は相手の受けたダメージにかかわらず関係ないということには断じてならない、それを黙認して積極的に反復することは剣道ではない、ということで一致しました。むしろそんな指導をいくら受けても、何一つ剣道は上達しないということで確認しました。

私は、広島で剣道を小学生から始めました。その時、私の師匠が私たち子どもたち全員に、無理矢理覚えさせた台詞があります。誰の言葉かは知りませんが、今でも覚えています。それが、ふっと頭をよぎりました。
『剣は心なり。心正しからざれば、剣また正しからず。剣を学ばんと欲すれば、まず心より学ぶべし。』
こんな歳になって、初めてこの台詞の重さを感じ、自分の広島の師匠の有難さを感じ、自分の小ささに落ち込みました。

その話題の大先生も高齢の方なので、言ってもおそらく何も変わらないだろうということで、女性陣(特に五段以下)には女性の理事から、その大先生に対する感情は一切抜きにして、過去あった事実だけを連絡し、基本的にはその大先生にはかからず並ばないようにするということになりました。かかる有り様を、結果を含めて、ためらいなく受け入れられる方は、自己の責任と判断に任せる、ということにしました。

男性陣には、同様に事実のみを自然体で連絡しますが、若い剣士の中に、かかる有り様に直面すると、感情的になってその大先生にやり返すという結果を招き、それでその大先生も怪我をしてはいけないので、剣道精神と礼を持って剣道理合に適った有効打突の追求を重んじましょうということを相互に言い合い、それぞれ態度で見せ合うということにしました。

『だみ声』先生、『ママ』先生、『tiki』先生、『しま』先生、『大根ママ』先生、『いちわ』先生、『武礼葉』くん、『剣道一本』先生、『とらのすけ』先生、『兵庫助』先生そして『shusaku』先生。皆さま、お顔も知らず、剣道を通じてこのサイトでしか接点のないにもかかわらず、私のような者に、真心ある深く温かいお言葉やご指導やご意見等、真摯にくださり本当にありがとうございました。本当に皆さまお一人お一人にお会いしてお礼を申し上げたい気持ちで一杯です。心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

明日は、東京武道館にて八段元立ちの東京都剣連の合同稽古会があります。それに向かって心引き締め、真正面からぶつかって八段の剣を身体いっぱいに味わってきたいと思います。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.15 )
日時: 2007/11/24 23:53:08
名前: 兵庫助< >
URL: http://www.kcc.zaq.ne.jp/hiranokendo/

そのお二人の方には、本当にお気の毒なことでしたが、一応、連盟としての対応方針がまとまり、よかったですね。凛美優さんのご尽力に心から敬意を表します。

凛美優さんのような方がおられる限り、剣道の裾野も拡がっていくものと思います。私も優れた日本の伝統文化である剣道の継承に努めていきたいと思います。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.16 )
日時: 2007/11/25 00:42:42
名前: 大根ママ< >

凛美優先生、ご苦労様です。

兵庫助さんがおっしゃられてるように
凛美優先生のような方いてくださるので
剣道界が道を離れずに継承されてきたんだと思います。
また今後も人の道を踏まえた
『剣は心なり。心正しからざれば、剣また正しからず。剣を学ばんと欲すれば、まず心より学ぶべし。』
の言葉を生かしていく剣道が続きます事を祈っております。

ほんとにご苦労さまでした。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.17 )
日時: 2007/11/25 02:52:33
名前: shusaku

凛美優先生

お疲れ様でした。
凛美優先生のとられた行動やお話の内容に感動いたしました。
今回の事件もできれば経験したくないことですが、ご返事の内容をお読みしてとても良い気分になりました。
ご苦労は想像を絶するものがあったと存じますが、お見事というしかありません。
兵庫助先生や大根ママさんがおっしゃるように、凛美優先生のような指導者がいる道場がとてもうらやましい限りです。
これを機にさらに良い道場になると良いですね。
話し合われた先生方も本当に大人でまさしく剣道人・武道家であると思います。 二人の犠牲者を出しながら、なおその大先生への配慮も忘れず対処されていることに、心の深さ・優しさを感じざるを得ません。
本当にお疲れ様でした。
凛美優先生をはじめ皆様のさらなるご発展をお祈り申し上げます。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.18 )
日時: 2007/11/25 12:47:33
名前: おかん

凛美優さま
本当に、お疲れ様でございました。
興味深く、過程をみておりました。

剣道をなさっている皆様らしい、すばらしいご意見に感銘致しました。
しかし、まったく剣道をしていない一父兄としては「納得」できません。

偉い大先生で、お年をめしているから?要は、無視して放っておけ。ということなのでしょうか?
「剣道は生涯出来る武道。生涯勉強。」この先生は、正しい剣道を知る事が出来ずに、もう先には進めないのですよね。
この大先生?を、諭す事は出来ないのでしょうか?
連盟にそこ迄相談したのなら、いけないものは「いけない」と
きちんと、言って差し上げるべきだと思うのです。
或る意味、大先生?が可哀想です。私には、大先生に対する配慮とは思えません。

私の様なものが今更、こんな事を蒸し返してとも思ったのですが
剣道界に子供を預けている一父兄として、率直な意見を述べさせていただきました。



Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.19 )
日時: 2007/11/25 17:01:45
名前: だみ声< >

凛美優さんの報告の内容で十分と思います。

「無視」と言うより「避ける」選択だと思います。 この大先生を諭すことは大変に難しい作業です。要するに誰が猫の首に鈴を付けるか?の議論になると思います。 過去にもこの手の話はあっても、大先生は「稽古とはこんなもんじゃ!」でご自分の意見を通されてきたと推測します。

それより避けられた(敬遠された)大先生は、このごろわしの前に並ぶ人が少ないのは何でだ? 暇なのは何故だ? とお考えになるでしょう。

それも出来ない人は、それこそ話しに行っても聞く耳をお持ちでないでしょう。 敬遠され続けていただくしかないと思います。

暇な状態に腹を立てて「わしの稽古が怖いのかー」なんておっしゃれば、実はそうなんです。と言う風になるはずで、そのほうが自然です。

そこで会話が成立し、お気づきいただければ良いし、そうでなければ並ぶ人がいない「閑古鳥」状態が続くだけでいいのではないでしょうか?

大先生ですので、何が正しい剣道か等と今更こっちから諭すのは「釈迦に説法」と思います。 教えなきゃかわいそうと言うのは、相手が未熟な人物の場合ではないでしょうか?

要はもはや大先生が状況をご自分で読み取って、どうなさるかは大先生自身にゆだねるのが、大人の判断です。 子供じゃないのだから、お気づきになるはずです。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.20 )
日時: 2007/11/25 22:31:46
名前: おかん

実は、私どもの団体にも同じケースがあります。

子供であっても、女性であっても容赦なく打ってこられる。
相手が苦しんでいるのを、笑って見ている。
いつしか誰一人、並ばなくなりました。
「どうして、自分の所には誰も来ないんだ?」と悩んだ迄はよかったのですが
其の後は「こっちに来い!!」「父兄は何をしている。並ばせろ!」
役員さんのお子さんが泣きながら、稽古をつけさせられる。
あげく、自分の分が悪くなると足をかけ転ばせる。それで、骨折された女性の方も
います。「剣道は本来真剣勝負部の、戦いなのだ。殺すか。殺されるかの勝負に
甘えは禁物。」「剣道の痛さを知らなくては、先に進めない」

他先生方は、やはり「いかなければ良い」とおっしゃいます。
でも、其の先生が子供を呼んでも、子供が躊躇しても、助け船も、止めてもくださいません。
見て、見ぬふりです。
またほかの方は「上段の先生には打って出てはいけない。竹刀を交えるだけで良いのだから
うってしまうと、失礼になるから」とおっしゃいます。
私には「??????」です。
何処の、団体にも有る事なのですか?
これが剣道の、奥深さなのですか?
感情的になってしまっているのは失礼致します。あまりに、似た様な事が多すぎるので。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.21 )
日時: 2007/11/25 22:33:30
名前: ママ

凛美優先生、お疲れ様です。本当に、大変ですね。

こういう事は、相手の大先生がそれなりに経験を積んでいるので、その思考を変える作業が大変なんですよね。私もそうなんですが、年を取るという事は、経験を積み、自信があるからこそ後輩へと上達の早道を教えととても良いことなんですが、これが年を重ねた人は自信があり過ぎるあまり、他人の意見を聞かないということがあります。

よく言う「頑固」になる訳ですね。(笑)

それでも、その頑固者の意見を聞いていると、あながち間違いではないと言うこともあります。「もう少し柔軟になってくれたら、2重丸だけどなあ」と思いつつ、それができないのが頑固者。

しかし、この人たちが築いてきたと言う事実もあるのです。

私の昔の先生、授業に熱心な先生なあまり、不真面目な生徒を竹刀で叩いてしまい、永遠に校長への道を閉ざされてしまいました。そのせいか、剣道からもほとんど遠ざかっていらっしゃいます。反対意見が多かったのでしょうね。

ですが、問題多い先生だったかもしれないのですが、20数年経った今、お話すると「良い、悪いだけで片付けられない」と言う感じです。「私の剣道は、若い頃喧嘩のような剣道であった」とおっしゃるのです。

竹刀は置かれたかもしれませんが、凄いなと思うのは、教職を全うされました。あんなに新聞に載るほどの事件を起こしたにもかかわらず、大変だったと思います。出世もできないとわかっているのですから。

その大先生は、何を思ってそのような危険な剣道をなさるのかわかりませんが、それなりの信念をお持ちになってやっていらっしゃるのでしょう。みんなが遠ざけてしまった時、大先生もきっと何かを感じ取るはず。きっとそこまで耄碌していないことを願います。

それより、凛美優先生のところの剣道連盟も、熱心ですね。そこまで、理事の方々がお話し合いになるとは。うちの剣道連盟、お顔は存じ上げているのですが、まだまだ私は下っ端。うちの会の指導者の件で、一度切り込みに伺う予定ですが、熱心になってくださるだろうか?なんて、ふと羨ましく思いました。年明けには、私は切り込み隊として乗り込むつもりですけど、さてうまくいくかどうか?(笑)

それでは、失礼致します。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.22 )
日時: 2007/11/25 23:19:35
名前: だみ声< >

ここからも相互リンクされてますので、紹介しても良いかな? と思いますので、同じような記述のある以下のサイトをご一読ください。

ここにはこういったケースに鮮やかに対応しておられるヒーローが存在しておりました。 でもヒーローも大変に悩んで悩んでの行動だったのです。

いちに会→いちに会Toppage→いちに会剣道談話室→2007.8.19「破天荒剣士」、20079.9「破天荒剣士の続き」です。 少し長いけれどここでは、猫の首に鈴を付けたヒーローと取り巻きの葛藤が書かれております。

管理人剣道人口様
このような紹介方法がルール違反の場合、申し訳ありませんが、お叱りと削除をお願いします。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.23 )
日時: 2007/11/25 23:29:23
名前: 剣道人口< >
URL: http://kendojinko.com/

だみ声さん

剣道を大切にする人が皆で情報を共有するのは大切なことと思います。
情報ありがとうございます。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.24 )
日時: 2007/11/26 08:40:25
名前: tiki

凛美優さん、こんにちは。
世の中にはいろいろな人がいるな〜と改めて感じさせられましたね。

ちなみに↓
>『剣は心なり。心正しからざれば、剣また正しからず。剣を学ばんと欲すれば、まず心より学ぶべし。』

この言葉は「島田虎之助」という方の言葉ではないですかね。
間違ってたらゴメンナサイ。

昨日、当県内の指導者講習会がありましたが、全剣連の岡村先生が来て下さり話をされました。
今年の3月14日に全剣連で制定された「剣道指導者の心構え」という中の「礼法」というところの説明で、礼の心、相手の心を大事にすることはとても大切なこと、と話されていました。

ちょっと今回の凛美優さんの話とかぶるところがあり色々考えさせられました。
Re: 剣道は『格闘技だから』ルール規制以外は何でもありですか。 ( No.25 )
日時: 2007/11/27 13:12:50
名前: 剣道一本

凛美優さんへ

問題解決にむけて、連盟での会議等、お疲れ様でした。

<問題提起が相次いでいる>といわれたので、まだまだ色々な

問題があろうかと思いますが、まずは一段落ですかね。

自分でも心当たりがあるだけに、この話はひとごとでは

なかったように思います。

<広島で剣道を小学生から始めました。>と<『剣は心なり』>

ですが、私のよく知っている道場が広島にあり、その道場訓が

『剣は心なり』です。忙しくて、なかなか行くことはないのですが、

たまたま、行った時に稽古後に唱和していました。

その時は私も『剣は心なり・・・』と子どもに負けず声を出しました。

その時に一緒に連れていった子どもに「覚えなさい」と言い、

「郷に入れば、郷に従え」という言葉があると教えました。

その道場の先生とは仲が良く、お互いに好意を持っているので

話しやすい為、「なぜこれが道場訓になったの」と聞くと

なんて答えたと思います。

「実は、・・・私も、・・・・よく、知らないのです」だって。

こんな先生と遠方ですが仲良くさせていただいています。


Page: 1 |