Re: 『剣道しちゃうぞ?!・秋の試合編』 ( No.1 ) |
- 日時: 2009/10/18 22:00:33
- 名前: だみ声<
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- 剣道の武道性とは?
もちろん試合は勝敗を決める場であるので、勝つことを求めるのは重要です。 でも、同時に「勝ち方」を意識し、「勝負に勝ち、剣道にも勝つ」ことが評価されるという要素を持っています。
この意識はおそらく剣道が単なる「戦いの領域」にあったころには、なかった部分だろうと思います。
言い換えれば剣道の二面性であり、勝敗のみを論ずるのであれば、江戸時代を通して今日まで、剣道がこれほど継承されることはなかったのではないでしょうか?
風斗翠作「剣道しちゃうぞ」シリーズには、所属道場のポリシーがうたい上げられていると思います。
つまり、勝敗を離れた所で、なお重視される「社会人としての人間形成」を見据えた指導が息づいています。
松太郎君、応援席の「ごみ拾い」、見事にそれを実践しているし、そういう方向を向いた道場こそが、特に今の時代に求められているのではないでしょうか。
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Re: 『剣道しちゃうぞ?!・秋の試合編』 ( No.2 ) |
- 日時: 2009/10/19 00:03:11
- 名前: 風斗 碧
- URL: http://spoma.jp/
- だみ声先生
大変素敵な感想を有難うございます。 今回のお返事は、有難くて涙が出そうになりました。 今回のお話は、ずっと描きたかったものの、迷いに迷って描いたものでした。
剣道は勝負事である以上、「勝つこと」を目標に努力することを忘れないで欲しいと思っています。 しかし、優勝できるのはたった一人です。 負けた多くの人に、「意味の無い試合だった」と思って終えて欲しくないのです。 それを見守る親御さん方にも。
松太郎のモデルになった子供が、試合に負けた後で、自分でできることを探せるようになったのは、漫画では2年目ですが、実際はもっともっとかかっています。 ここに書き込まれている多くの親御さんにも同じような悩みがあるようですし、 その葛藤を描くべきかどうか、大変迷いました。 でも私は、漫画は笑って読んで欲しかったので、こういうオチになりました。
私自身、「試合いに勝てない子」でした。 だから、試合に対する考え方は少し歪んでいるのかもしれません。 でも、私が長いことかけて教わってきた剣道とは、こういうものだと思うんだ、 という私なりの解釈を、とても嬉しい形でお返事戴きまして、 大変有難く思います。
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