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応じ技の練習方法について相談です
日時: 2009/11/19 09:31:39
名前: リブート

皆さま、お世話になっております、リブートです。変な時間に恐縮ですが、相談させてください。応じ技の練習方法

約束稽古のような形で、相手に面を打ってもらって、それに合わせて出小手。あるいは、小手を打ってもらってすりあげ面。このような形でなら、なんとか応じ技ができるのですが、地稽古に入ると、失敗の確立が高いのです。

例えば出小手の場合。拳攻めや、上を攻め上がる感じで、相手が面を打つように攻めるようにして、相手の面を誘いだして、小手を打つように心がけています。

で、この出小手の場合、自分を振りかえるに、以下の二つのケースが混在したまま稽古を重ねていることに気がつきました。

@「こう攻めたのだからこのタイミングで面が来るはずだ」と予測して、こちらも予測タイミングで小手に打って出るケース。このケースの場合、相手がそのタイミングで面を打ってくれればいいのですが、相手が面に来なかった場合には全く的外れとなってしまうことも多く、上手い人が相手だと、逆に小手をすりあげられて面を持って行かれる場合もあります。

A手元が上がるのにしっかり反応して打とうとするケース。このケースの場合、相手の打ちが比較的遅ければ反応できますが、相手の面打ちが早い場合、反応が遅れ、機を逸することが多いような気がします。また、そのまま面を打ち抜かれる場合もあります。

私が抱えている問題は、攻め自体ができていないということでもあるとは思いますが、御相談したいのはもう一つのこと。すなわち、攻めた後の、相手の反応への処理能力の問題です。そこで、特に地稽古で、どちらつかずで練習するよりは、どちらかに主眼を置いて練習したいと思うのですが、

@予測のタイミングで打って出る練習を積み重ねて、予測が当たる確立を上げることを主眼にすべきか。

A予測せず相手の反応をしっかり見極めてこちらの技を出せるように、いわば「反応に対する反応」の的確さとスピードを上げることを主眼とすべきか。

みなさんは、どちらを主眼に稽古なさっておられるのでしょうか。また、この質問自体が的外れの可能性もあると思うのですが、その場合は理由もお聞かせ願えればと思います。

よろしくお願いします。

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Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.1 )
日時: 2009/11/19 14:01:40
名前: こてまる

こんにちは 若輩者ですので参考になるか解りませんが
私個人の感覚を書きたいと思います

@のケースは出頭を狙う時(出頭面、出小手
Aのケースは技の尽きた所を狙う時(返し胴、小手返し面
のように感じております

私は地稽古はほとんど@です。タイミングといいますか
間の読み合いが地稽古の醍醐味とも思っております

高段者の先生と地稽古し、「よし面だ!」と動いた瞬間、いや
動こうとした瞬間、剣線を抑えられ体勢をくずしてしまう
なんて事ありましたが、それはもう完璧に間を読まれてしまっていた
と言うことですよね。打たれなくても一本取られた気になりました

>@予測のタイミングで打って出る練習を積み重ねて、予測が当たる確立を>上げることを主眼にすべきか。

>A予測せず相手の反応をしっかり見極めてこちらの技を出せるように、い>わば「反応に対する反応」の的確さとスピードを上げることを主眼とすべ>きか。

2つの事、反する者のようで1つの事のようにも感じます
自分から攻め誘い相手が打ってくるだろうタイミングを自分で決め
応じ技を先の先で打って出ても一方的になってしまうだろうし、
打ってくるのを確認し反応しても後の後で遅くなってしまう
後の先で打てるように、相手が動くであろう間に反応する。
なんて偉そうに書いてしまいましたが私は出来ません。理想論かな;
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.2 )
日時: 2009/11/20 00:06:56
名前: Kenoken< >

リブートさん、

がんばっておられますね。
先日大会があって、その後のパーティー会場で8段先生から次のようなコメントを頂きました。

「肩の力も抜けて、いい剣道になってきたよ。ただ、待ちすぎ。応じ技を出すにも、相手が動いたところに反応するのではなく、兎に角 先先の先。先 の気持ちを持って攻め、相手を動かして技を出すように。」と。

でリブートさんの質問ですが、私は@で良いと思います。で、相手が予想通り動かなかった時は、そこをまた考え・工夫する・・・、でよいのではないでしょうか。

そして、相手の動きに対するこちらの反応は、兎に角色々な技を数多く稽古して、何も考えずにその技が出せるようになる、ってこれが理想なんでしょうが、難しいですよね・・・。

全然違う話ですが、昨日袴につま先は引っかかって、足の指を捻挫して今朝見たら腫れあがっています。けがには気をつけましょう(涙)。



Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.3 )
日時: 2009/11/20 00:32:32
名前: リブート

こてまる様

ご回答ありがとうございます。

@は出頭、Aは小手返し面などの返し技という感覚。確かに反応に頼ればこちらの技の始めは遅くなる。と、こちらがなすべきは返し技。納得しました。

「間の読み合いこそが地稽古の醍醐味」というお言葉、これもなるほどと膝を打ちました。反応スピードを上げるのは訓練ですが、読み合いは確かに、楽しみであります。予測とは相手の未来の行動を読むこと、実感としても、@の方が確かに楽しい、とすればまずは@を、と思いました。

@とAを、「後の先」という言葉で結んでいただいたのも、なるほど、それが後の先ということなのかと納得しました。後の先、私が目指すべきはそこなのだろうと思います。実現できるように、少しずつ、精進したいと思います。

ありがとうございました。またよろしくお願いします。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.4 )
日時: 2009/11/20 00:56:37
名前: 凛美優

『リブート』先生。

私の意見は、@とA共に必要と思います。どちらかに偏在させる必要はなく、相手の特性により、自らが使い分ければいいことだと思います。

剣道では『観見(かんけん)の目付(めつけ)』という教えがあります。ご存知かもしれませんが、事実をありのまま正しく見て認識することを『見(けん)の目付』といいまして、更に相手の内面を見破るあるいは見透かすような心眼的な見方を『観の目付』といいます。二種類の目付を常に持って相手と対峙することが重要だと思います。

ご指摘の@は『予測』という意味で『観』、Aは外観を『よく見極め』るという意味で『見』かなと思いました。

私は、@とAも大事ですが、どっちかに限定する前に、それぞれを更に上手く実践するには、足の使い方や剣先の応用、打突までの間合い、入り身の活用、そして竹刀の振り方(打ち方)、『先の先』か『先々の先』のどちらの技か、とか、もっと多様に出来る技術の幅を持っておいた方がいいのでは…と思いました。

@とAっていう選択を問題意識としてお持ちだとすると、恐らくその多様さが若干限定的で、もっと幅の拡大を追求する余地があるのではないかと直感的に思いました。もし多様性があれば、@とA以外にも迷う選択肢があってもおかしくないと感じましたので、僭越ながら敢えて書きました。その意識的な限定が、せっかくの後の剣技の向上に、弊害となってはいけないと思いましたので…。

いろいろ書きましたが、まずは相手の心にもっと強力に素早く四戒を生じさせるように、メリハリ付けて、濃淡ハッキリ・クッキリ、ゆっくりの中に素早さを取り入れながら、有効な『攻め』を幾度もの経験則から修得することを追求してみてはいかがでしょうか。参考にならないかもしれませんが、いろいろ書いてすみません。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.5 )
日時: 2009/11/20 00:59:53
名前: リブート

kenoken様

ご回答、ありがとうございます。

@で良いと明言を頂いたこと、心強く感じました。そうですね、まずは@で鍛えて行こうと思います。

何も考えずに技が出るという境地はもう遥かな道のりに感じますが、それがいつか実現できるようにと頑張りたいと思います。

足の指の捻挫、痛そうですね、お大事になさってください。私も怪我には気をつけたいと思います。
 
とはいうものの、すでに実は身体を痛めておりまして・・初めて一カ月くらうの段階で、理合と違う無茶なよけ方をしたせいなのか、それとも相手の体当たりの際に痛めてしまったのか定かではないのですが、首をやってしまいました。最近はだいぶマシになりましたが、5ヶ月間ずーっと首が痛いです。医者には休めと言われたのですが、週に1、2回の稽古を休むのももったいないような気がし、また休んだとしてもどのくらいの期間で治るのかは保証がないとのことでしたので、だましだましやっています。とほほ、ですが、自業自得なので我慢しております。

ちなみに、剣道を再開して以降、袴にひっかかって転びまくっていた私は、業を煮やした末に袴を5センチほど詰めました。見栄えも悪いし、足さばきも丸見えですが、転ぶよりはいいやと開き直ってやっております。もちろん、これは私のレベルのことですけれども。

話が脇道にそれてしまいました。ご指導、ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.6 )
日時: 2009/11/20 01:18:23
名前: リブート

凛美優様

含蓄あるお言葉の数々、ありがとうございます。やっぱり剣道は深いなあ、あらためて感じ入りました。

観見の目付、聞いたことはありますが、その正しい意味合いは、凛美優様の解説を聞いてはじめて、ようやく、ちょっとだけ分かったような気もします。またご指摘いただいて、@とA以外にも、様々幅があるのだなと感じました。

ただ、例えるならば足し算と引き算をやっている剣道レベルの私には、凛美優様のおっしゃる言葉の数々は、微分積分のように感じてしまいました。その感覚を持ってしまうこと自体が、私がまだまだのレベルだということの証左になってもいると思います。今のところ、@とAでも迷って混乱を生じていますので、ご指摘いただいたことすべてに気を配ろうとすると、パニックになってしまいそうです。それでも、私がやっていることの先にはそんな世界もあるのだと心にとめて、稽古を続けたいと思います。なにぶんにも不器用な質なので、一つ一つクリア―して、なんとか、おっしゃる境地を目指せるレベルに、到達したいと考えます。

ありがとうございました、また相談させてください。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.7 )
日時: 2009/11/20 22:41:07
名前: 凛美優

『リブート』先生。

すみません。何かお説教みたいになってしまって。もっと分かりやすく表現すればよかったですね。

とにかく足の動かし方です。まずおすすめしたいのは。後ろ足(左足)、そして前足(右足)です。

いい表現がまとまりましたら、また書き込みます。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.8 )
日時: 2009/11/21 01:37:07
名前: リブート

凛美優様

ありがとうございます。いろいろとご親切に解説をいただいたのに、私の理解が届かずすみません。後ろ足と前足の動かし方、ですね。足さばきについてはいろいろと試行錯誤しているところでありまして、またご教授願いたいです。

といっても、私の場合は足をさばく以前に構え自体がまだまだでありまして。最近ようやく、ひかがみに適度な緊張状態を保たせるにあたり、空手で言えば三鎮立ち、少林寺拳法で言えば騎馬立ちのような形で、後ろ足の踵を外側に開けばいいことに思い至って、ようやく構えがまとまってきたかな、という程度の段階であります。

足さばきについては、またさまざまに奥深いところ、あろうかと思います。これについては、自分が何にどう困難を感じているのかを言葉でまとめられるようになりましたら、あらためてご相談させていただきたいです。

今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.9 )
日時: 2009/11/22 13:18:15
名前: こてまる

リブート様 申し訳ありません
後の先と表現してしまった所を修正させて下さい
私もなんかしっくりこないなぁと思っていたところ
kenoken先生や凛美優先生のコメントを見て間違いに気付きました


先々の先:相手の思惑を素早く察知して、相手が動作を起こす前に打つこと
先の先:相手の思惑までは察知できないが、打突してくる起こり頭をとらえたり、相手の技が功を奏する前に、すり上げたり返したりして勝ちを制すること
後の先:相手に「先」を仕掛けられて、それに応じる場合をいいます。相手の打ってくる技をかわしたり、打ち落としたりして相手の気持ちの萎えたところや、体の崩れたところを打つことをいいます

上記は他サイトからの引用です。無知な為に間違った表現をしてしまいました。申し訳ありません。

言葉で表すのって難しいですよね^^;私が教わった先生も
「スッと入ってパッときたらパンパーンだ!」みたいな長嶋茂雄のような
教え方だったので、この掲示板の様に言葉や文字で表現できる先生方に
敬服致します。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.10 )
日時: 2009/11/24 00:02:44
名前: 凛美優

『リブート』先生。

すみません。遅くなりました。
より具体的に少しお話ししてみようかと…。面に対して出小手、そして小手に対して刷り上げ面ですね。

面に対して小手は、やっぱり相手の放つ面を見てから自己の身体が動くのは、待ち剣道になってしまいますので、かなり高い確率で、自己の画策した機会で相手が面を真っ直ぐ打って来て頂くように仕向けることが、成功と失敗の分かれ道です。ですから、見極め、足捌き、竹刀の振り、手の内などは要点となります。不可欠な点は、自ら『攻め』る、そして『攻め勝つ』ことです。『攻め』とは『前に進む』ことではありません。前に行く身体の動きを意味するものでもありません。『攻め』は、相手の心の打ちに4つの変化(驚きや恐れや迷いや惑いなどです)のいずれかを生じさせるための自己の気と構えと動きです。ですから、身体が外観的に動かない『攻め』もありますし、身体が外観的に後退する『攻め』もあります。相手に自己の攻めが効いたか否かは、相手の左拳の動きに出ます。左拳不動ならば、攻めは効いていないということです。その攻めをまずは充実させ、攻めの結果、相手が追い込まれて面を放つ、あるいは相手に面隙ありと誤認させ打たせる、あるいは思わず面に打たせるなど、自己の主導権の中で相手に自己の面を打たせること、そしてその面技を予見して打つことです。予見だけ先行したり、何も攻めていないのに、あるいは相手に全く攻めが効いていないのに、剣道の展開を画一化してはいけません。

『攻め』の充実化には、足捌きが一番重要です。剣道の一歩は、大原則ですが、右足(前足)一歩前となれば、即座に左足(後ろ足)を引き付ける、という動きがセットになって、一歩前進が成立します。この動きは原則ペアです。歩幅もよく注意してください。また、常に自己の切っ先が相手の正中線に付けておくことも忘れずに。

その上で、動きのテクニックですが、簡単なものをご紹介します。右足(前足)と左足(後ろ足)を一番安定した形で位置取っているとします。

@ そのままで、右足の膝だけをほんの数cmだけ、カクって前に折ります。すると、それだけで身体は前に前進していないのに、相手には前に来たように見えます。交刃の間からさらに詰まっている距離で相互に合気になっている時、結構、有効です。

A 上半身と右足(前足)はそのままじっと動かさず、左足(後ろ足)だけを数cmだけ、キュっと素早く前に動かします。すると相手には、前に来たっ!って思わせることが出来ます。そこから一挙動で打てば必ず相手に届きますし、相手はその動きには相当に精神的に圧力をかけることが出来るハズです。きめ細かく反復すれば、相手の警戒心は増大します。

B 右足(前足)だけ半歩かその半分かを前に進め、左足(後ろ足)はそのまま動かさない、そして相手の動きに応じて、また右足(前足)を元に戻したり、左足(後ろ足)を後で継いで結果的に前進したりとすれば、相手の打ち込んで来る間合いを計ることが出来ます。

C 右足(前足)をゆっくり半歩前に進めたら、ピっと即座に左足(後ろ足)を引き付ける、という動きをマスターすると、出頭技や応じ技がやりやすくなります。

小手刷り上げ面は、自己の右手の親指を内側にねじ込むように、そして手首のスナップを斜めに利かせ、右から右斜め上に拳を動かせば、出来るようになります。やってみてください。

口で言うといろいろですが、とにかく実践してみることです。足捌きの時、絶対に上半身がぐらぐらしたり大きく上下したり、しないよう、水鳥が静かに湖面を移動するように、すーっと移動するようにしてみてはいかがでしょうか。

長くなりましたが、すみませんです。
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.11 )
日時: 2009/11/26 22:56:28
名前: リブート

こてまる様

こちらの勉強不足をまたも補っていただき、ありがとうございます、というか、申し訳ありませんです。

なるほど、後の先は、相手に先を仕掛けられたところから始まるものなんですね。となると、相手に先を仕掛けさせるという場合は、先々の先、あるいは先の先となるということでしょうか。うーん、言葉っていうのは難しい。

先日の稽古で、「予測で打つ」、を実践してみました。「予測で打つ」と決めることで、「どっちつかずで混乱」という状態は、とりあえず解消しました。

また、上手く表現できずもどかしいのですが、その時点での迷いが消えたことで、改めて間の読み合いや攻め、というものの重要性に気づかされました。今まで考えていた以上に、攻めというものが分かっていない自分にも。いやはや、まいりました。

何かが分かりかけてきたら、改めてご相談させてください。
ありがとうございました。

リブート
Re: 応じ技の練習方法について相談です ( No.12 )
日時: 2009/11/26 23:03:58
名前: リブート

凛美優様

ありがとうございます、今回の御指導は、アホな私でもかなり分かりやすく、大変勉強になりました。

前回ご指摘いただいた、前足と後ろ足の使い方が重要、ということの意味が、かなり詳細に理解できました。

とくに@からCであげていただいた攻めの足さばきは、これはもう、私にとってはもう、垂涎のとも言うべき、ありがたい御指導でした。なるほど、そうなっていたのかと、目から鱗が落ちる心持でありました。

しかし、これは極意にかかわることでは? いいのかしら、こんなことをあっさりと聞けちゃって? などとも思いましたが、問題なのはできるかどうか、なのでしょうね。読んですぐできたら、稽古はいらない。実践するのが難しい、ということなのだと、そこだけは理解しました。

さっそく、明後日の稽古で試してみようと思います。いやあ、楽しみです、どれだけやれるのか、やれないのか。

ありがとうございました。前回と今回の御指導、何度も読み返して、実践につなげていこうと思います。またよろしくお願いします。

リブート

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